アマプラでいま頃観た。面白過ぎる! え、なに、そいつ許しちゃうの? だめだよ。いくら小物だからって甘いなあ。あ、また見逃した。とこちらのフラストレーションを高めておいて「そう急くな」と。「はいはい、動かないでー。縛っちゃうよー。どんどん縛っちゃうよー」キコキコキコ。縛っちゃうおじさんの情け容赦ない仕置きに俺達は拍手喝采だよ! この絶妙な焦らし(俺らを焦らしてたわけじゃなくて泳がしてただけ。ただ、この時点で先様の電番、名前見れば追跡完了、映画は20分で終わるんだがそこはほら。ね)。 途中で出てくる「現職」がまあ、完全に「怪人・ハチ女」。「ケケケケケケケケ、死ね、みんな死ね!」。ここまでケレン味たっぷりとはいえリアリティーも保っていた演出なだけに、その衝撃、笑撃ったらなかった。俺は自室で観ていたからもちろん声出して大爆笑だよ。突然特撮ヒーロー物に突入するのだ(ラストにも黄色怪人義足男爵が出てくる。このひと、撃たれても死なない)。そしてこのハチ女、登場から二分経たずハチミツの瓶を頭に受けてそのまま燃える。この笑撃! 「もういいじゃないか。なんのために戦う?」「正義のためだ」。堂々と語られる主人公のモチーフ、作品のテーマ。これだよ。俺達の観たかった「悪と戦う男の物語」(©浦沢直樹)だよ! 円盤の発売が待ち遠しい。2025年の後半、はおろか、俺の余生はこればっか繰り返し観ることで終わるだろう。わが生涯に一片の悔いなし!