スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

5月, 2015の投稿を表示しています

ボーン三部作

 去年の正月の録画をいま頃観た。  面白いわー。評判は聞いてたが評判通りだわー。  MKウルトラっぽい設定があるともうそれだけで荒唐無稽になるはずだけど、肉体に根ざした体技のリアリティー、カーチェイスの迫力がその嘘っぽさをねじ伏せている。  CIAだからって全能の神様じゃない描写もいいよね。異国のシマを荒らす諜報機関は当然に当地の治安機関の助力など得られず、現実的な情報収集を限られた行動力で地味に展開する。この地味さがいい。  そのような不如意、ハンデを抱えた現地組織だから、反撃する一匹狼にもチャンスが生まれる。そういう微妙なパワーバランス設定がまたぐっと来るのだ。  続篇、続々篇が基本成功した一作目の展開を踏襲、反復していることはむしろいい効果を生んでいる。シリーズなのにちぐはぐな印象を与える、統一感のないシリーズ物が多いからね。  二作目クライマックスの怒涛の展開がまたよかったね。駅ビルデパ地下っぽいとこで歩みを止めずに治療道具むちゃくちゃに万引きするとこ、からのー、驚異のトンネルカーチェイス。映画史においてとっくに例はあるのかしら。俺は初めて観た。

Vフォーヴェンデッタ

 これも五年前くらいの録画をちびちびようやっと観終わった。あんまりひどくて、一度に3分以上見てらんないや。  ほんとにウォシャウスキー兄弟脚本? 原作が余程ひどいのか、監督が無能に過ぎるのか。  ビッグブラザー的なおっさんが支配する全体主義国家かと思いきや商業メディアやら製薬会社の利権やら。刑事に至っては資本主義国でもなかなかいなかろう民主警察っぷり。どうにも散漫で、ヴェンデッタさんが打倒しようとしてるものがなんなのかよくわからない。  女優さん坊主にするメリットもよくわからない。そういうマニア向けなのか。  ハッカーの世界連合がこういうバカお面イコンにしてるのもどうかと思う。この映画レベルの幼稚な世界認識なのかと疑われちゃうよ。

ブラックホークダウン

 戦闘シーンより「あの場面」の方がキツかった。あれはキツい。  日暮れを迎えより絶望度が高まったところで、逆に暗視スコープが活きる場面に「おっ」と思った。なにか人生に示唆するものを感じた。  ひとり救うために犠牲が幾何級数的に増えていく事態は愚かに見える。犠牲は作戦に伴う損耗として顧慮しない方が「その戦闘」に勝つ確率も高くなるだろう。しかし、全体として、長い目で見た場合、否、比較的短期間に速やかにその軍隊は、その軍を包摂する国は、結果として滅びに向かうのではないだろうか。  この映画は一見、愚かな作戦指揮の犠牲になりかけた部隊の悲劇、を描いたように見えて、実は、合州国軍隊の、合州国の、世界最強たるその根幹をこそ描いているのだと思う。「負傷者も死傷者も全員回収する」という規律を最大限守ることが兵士の士気を高め、戦闘へのモチベーション持続に繫がるという。

150516-アーとウーとオーとイエーの音楽-

タクシー、白い布。きれいな音楽。無口。地獄。こわなってきた。 ポン。ピン。ざー。「なんかかけてます?」「いいえ」。「なんか聴こえません?」「いいえ」。 犬はあーとは言わない。新幹線ガリガリ「なんの音や!?」。 値千金。偶然と偶然で生まれた楽しい瞬間とか。よお生きてたなあ。露天風呂木の枝ウクレレ。 いい音楽、動物たち、中丼オムライス、値億金。 地球回ってる言うて殺されたひと。 「学習」燻裕理くんゆーり。

140719 アオイホノオ 第一回

 いま頃第一回を観た。もう観る順番めちゃくちゃだあ。  いや面白いね。原作がいいんだろうけど映像化で下手を打ってない感じがする。  炎モユルが背中で友達を邪魔するとことかほんと上手いと思う。言葉に頼っていない。最近もうドラマ、映画の副音声化軒並みひどいから、こういう当たり前の演出に感心してしまう。福田雄一というひと、いい仕事している。  庵野シュウメイの普段着特撮ほんといいよね。そして、あれの良さを把握して打ちのめされる主人公もまたいい。少なくとも炯眼の持ち主ではあるのだ。  山賀という人物のキャラがわかりやすく立ちまくりなのもいい。プロデューサーという人種に自分を思い決める、若いうちから、というのは実は大変な思いきりなのではないか。美大に入った人間だというのに。  そして山本美月。実写なのにまるでアニメキャラのような可愛らしさ。完全に正解のキャスティングである。

オールユーニードイズキル Edge of Tomorrow

 ハインライン宇宙の戦士のヴァリアント。ラノベ、ゲームとの融合。ハルヒとかまどかとかが入ってるんだろう。よく知らないけど。  この繰り返しずっと見せられるのはキツイな、思ったけど、途中でちゃんと工夫があったので面白く見通すことができた。  ズブの素人が歴戦を強いられて嫌が応にも勇士に成長していく。仲間たちのすべてを知り尽くし将たるに相応しい貫禄を身につけていく。あの展開は面白い。  でも印象としては佳作、小品だから二時間もあるのはやっぱりアレだったかな。午後ローのフォーマット、1時間31分でよかったのではないか。  パワードスーツがクルマ力で止めるとこがなんかいいシーンだったなあ。

150502世界の快適音楽セレクション・大型連休スペシャル

- 世界の快適“ギター音楽”セレクション - ゴンチチ,湯浅学,渡辺享,藤川パパQ,【ゲスト】内田勘太郎,由紀さおり,大川栄策 1、湯浅。エレキ&メロディーライン縛り。5曲三日。一度破棄。二日に一度。松村さんより。ギターケース仕舞ったら駄目ですよ。出しとかないと。 「悲しみの値段、みたいな」「お香典」「そりゃ絶対違います。違訳誤訳」  スカンジナビア半島エレキ合戦。津軽じょんがら砂漠のブルース。 2、大川栄策。朝な夕なに。  古賀政男、湯の町エレジー。セゴビアのねいろ。 3、パパQ。ブエナビスタ結構死んでる新譜ロスト&ファウンド。  グリーンウッド、レディオヘッド、PTA、ライヒ。 4、内田勘太郎、憂歌団。ジャンルなんかない。ジミヘンのなかに全部ある。 5、渡辺享。  アルグリーン、ラヴアンドハピネス。  メンフィスソウル。 6、由紀さおり。イヤモニ。 7、チチ。ポルタメント楽器。コンピューターだと情報量多過ぎて。連続量だから。 8、ゴン。「ギター好きじゃないでしょ」。  パットマルティーノ静脈瘤奇跡の復帰。  ウェスモンゴメリー親指。  左4右6。「ギター好きになりました」。 「この番組やっててよかった」「自分らの演奏なくてよかった」。

ベイマックス

 ヲタクとディズニー。ふたつのウザいものが合体するとどうなるか。化学変化して意外なものに変身、することもなく見事にウザさふたつ分。なかなか見続けるのに難儀した映画でした。ディズニーの動き、表情、ほんとに嫌い。あのしつこいオーバーアクション。  ピクサー時代のラセターと、トイストーリーと、やっぱり印象違うんだよね。出資者によって映画は変わるその例かなあ。  主人公のクソガキに対する嫌悪感が最後まで拭えなかったなあ。最初から完全な人間で登場したらそりゃビルドゥングスロマンにならないけど、不完全なりに共感できる像っちゅうのはあるじゃないですか。そういう瞬間をこの調子小僧に対しては持てなかった。  三秒前まで私怨に駆動されていた屠殺者が「憎しみは何も生まない」とひとに説教おとなに説諭。  医療ケアロボットベイマックスは割によくできた好もしいキャラクターだった。能力にとどまらず、主人公を教導できるくらいの高潔な人格を備えていた。子供がともかくいかんかったね。足引っ張った。  ちょっと頑張れば、ちょっと俺本気出せば夢は叶うよ。天才だし。ってなんだそれ。子供向けだからこれでいいのか。よくねえだろ。  みんないますぐ起業して大金持ちなれるよ、くらいの超絶生産性をチーム全員が具備してる。なんだかまあバカみたいな脚本というか。「願えば夢は叶うよ」ですらない。意志した次の瞬間ピザが焼き上がってる薬物耽溺者の精神世界。まあこれがダンボから続くディズニーのお家芸なんだろう。  愛情表現つーんですか? やたらハグする場面が出てくるのも気持ち悪かったなあ。  あの街は日本? でもあれ金門橋だよねえ。つまり近未来のジャパン化したシスコ?  もうあれなんだね。アメリカ人の思い描くニッポン、ニッポンジンってのは絶対チャイニーズ混淆&アーモンドアイなんだね。60年代だろうと10年代だろうと。絶対その認識は変わらないんだね。ニホン大好きなひとの手にかかっても。  被害者同士の泥試合ってスパイダーマンちょっと入ってるね。まあ観てて楽しいものではない。  フィアットオマージュが入ってても胸躍るものがないのはなぜだろう? 好きでも、交友があっても、そんなことはやっぱり関係ないんだろう。  信頼してた筋の好評信じて観てガックリのパ