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12月, 2019の投稿を表示しています

「紙の月」

午後ローで観た。一年の最後に素晴らしいものを観た。 「八日目の蝉」もそうだったが角田光代の原作は日常の魔を描くのがうまい。地獄は彼岸の彼方ではなくいま普通に生きているわたしの五センチ隣に常にある。常にその深淵を開けている。わずかにみじろぎするだけで生きながら地獄に突入することができる。 もう冒頭から最後まで見るのがつらく30分ずつちびちび観た。でなきゃ体が保たないほどの凄まじい緊張感が延々と続く。 冒頭の狒々ジジイが最後最高の人徳者人格者と判明する展開が鮮やか。これは勿論ムービーマジックでそのように演出しているのだから当たり前だが、最高の効果で梅澤梨花と観る者を叩きのめす。 白馬の王子様こそが最高もとい最低のクズだったという。 この価値の大逆転劇はナウシカ黄金の七巻を彷彿とさせる。 タイトルの意味がわかる瞬間の絵も良かったね。 隅より子(小林聡美)vs梅澤梨花(宮沢りえ)の最終対決もこれまた殆どナウシカの七巻、火花散る哲学問答で、これはもうナウシカの実写映画化と言って過言ではない。主人公梅澤梨花もナウシカも、献身という病に罹患した狂えるシモーヌヴェイユなのだ。 「八日目の蝉」同様に「教団」がここにも登場する。角田光代の核をなすものなのかもしれない。 ラストに登場する手紙の相手。その瞬間に判明する「かわいそうなひとを救ってあげる」という慢心。助力の有無はひとまず措いて、彼を生かしているのは何よりまず彼自身なのだ。

スカイウォーカーの夜明け The Rise of Skywalker

https://starwars.disney.co.jp/movie/skywalker.html んー。 率直な観終わったあと感は、んー。 三角っぽいかなー。△。 やはり最後らしい盛り上がりにいまひとつ欠けたか。あと一歩及ばなかったか。 でも悪くはない。 いいとこ、楽しかったとこはね、たくさんあったんですよ。 懐中電灯としてのライトセーバーとかさ。俺は好きだな、あの場面。 けして軽いおふざけだからとかそういう意味じゃなくてね。むしろ本質的な意味で。大真面目にジェダイサーガをまたぞろやることのこんにち的意味って何? ってこと。いまの感覚で素で見れる演出としての正解。 主要メンバー(しかも善側)が全員脛に傷持つ凶状持ちと判明、それを互いにあげつらうのも楽しかった。こういう脱構築は好きだ。 ぱるぱっちんかー。俺あいつのことすっかり忘れてたよ。なるほどねー。 特徴ある中世的音楽。いかにも儀式なあれ、よかったね。まさにカルト、秘教集団。「進撃」の継承と仕組み的に似てる。 あの錠前屋さんが出ないで男爵は出る、ってのがなんか「えー」だったなあ。いや、男爵出てうれしいけど。でも錠前屋さんは今回まさに男爵の後継的役割で登場したはずで、それがもとの御大が出てってのはなんか、ねえ。 「よく考えた方がいい。お前さんが思ってるほど世界は単純じゃないんだ」なんて、SW世界の「作られた対立構造」に言及している気配があり、当然それがクライマックスに向かって解明されていくものと期待していたのだが。これはちょっと肩透かしだったねえ。 出ないと言えばなによりあのひとだよ。今シリーズ最大の発明、キャプテンファズマ! ストームトゥルーパーの塗装剥いでマント着せて女声で喋らせる。たったそれだけの操作で超エロエロな新キャラクターが誕生するんだもの。斬新なデザインとは既存要素の組み合わせ。キャラクタークリエイションの優れた見本のような。 当然出ると思ってたのになあ。 ラブストーリー的にはちょっとこそばゆいと言うか座りが悪いと言うか、「え、いいの?」っていう。 でもこれも時代で、むしろ永遠の愛だの好きなのはあなただけだの、カビ臭いロマンチックラブイデオロギーを積極的に脱ぎ捨てる感じでこれもいいような気もする。 実際俺が「帝国の逆襲」大嫌いなのはあの恋の駆け引き、
「ダイヤルM」、いま頃午後ローで観た。 グヴィネスパルトローの色香、ストリップショーにクラクラ来た。永久保存フィルムだ。 エグゼクティブディシジョンの「ヤファワズフリー」っつってたひとだよねあのひと。名探偵登場、と思わせといてあんま活躍なかったのがまた肩透かしで良かった。 彼女がアラビア語堪能であれするとこも良かったね。 ひとりキャンプで食って寝る第10話「ラブユー!もう一人のひとり」。 第十話に至ってようやくわかった。ひとりキャンプで食って寝るなおことけんたの前に実に不愉快な面々が次々現れせっかくのいい気分を台無しにする、そういう魔界巡りの旅なのだこれは。 ひとりじゃなんもできない男、最悪だったね。できないことはどうでもいいけど自分の意思決定までひとに尋ねる駄目男っぷり。 なんで最後に和解⁉ ぬるい! 甘い! そゆとこ! 山下リオはかわいいし乳でかいし言うことないなあ。
3月のライオン第2シリーズ(放置してた録画をいま頃観ている)がもう毎話毎話面白くて瞠目している。 第13話。「勇者」「忠誠」の語が出たことに象徴的だが、まさしくそうだ。人間に貴賤はあるのだ。 知能の優劣、多寡から言えば誰の目にも零は優れている。しかし、その零はひなの勇気の前にただ額づくしかないし、ひなはそれだけの高貴を備えているのだ。 「で、それのどこらへんが、川本と佐倉に関係あんの? 全然関係ないよねえ」 高木の「こういう事言えばおとなはイチコロ」の奸計を学年主任国分が一蹴する場面のカタルシスったらなかった。金八先生と世田谷のクズ区長なら手もなく騙されてるところだ。「不良たちだって傷ついてんだよ! あいつら寂しいだけなんだよ」とかって。 ある種ピカレスクロマン。子供の善性など信じない、悪の迫力を身に着けた老練の学年主任だからこそ、ワルを気取る14歳などブルドーザーのように圧し潰すことができるのだ。
SKOS。 愛称。松リン。オムリン。 階下、三上ちゃん、肩。 不確定性の音楽。ジョンケージ。 殺虫剤で獲る驚きの発想。 具の殆どない辛いカレー。昭☆和太郎。 忍者部隊月光。パトロール。夜のパトロール。