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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム SPIDER-MAN: NO WAY HOME

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ブルーレイでいま頃観た。
いやー、めちゃめちゃ面白かった!
どんくらい面白いかっつったら、デューンやレザレクションはもっぺん観る気には全然なんないけどこれは違うぜ! っていうそういうおもしろ度。
ツイッター経由でマルチバースマルチバースいう単語は流れてきたけどそれは俺には全然ネタバレにはならなかった(40という俺のフォロイー数とその質に感謝)。なるほどこういうことか。いや感激した。
「またかよ! また誕生譚かよ!」と冷ややかに見られるのが常、というか宿命であったリブートというやつがまったくその意味を変じる仕掛け。旧作の世界線と幸福な関係を結べるのだ。ていうか結んでた。確かに結んでた。三人のピーターパーカーが互いを尊敬し協力するマリアージュ。
「チームワークで行こう。僕はアヴェンジャーズにいたからチームで動くことを覚えたんだ」
「うん、そうだな。なにアヴェンジャーズって」
「バンド?」
「アヴェンジャーズ知らないの? てかいないの? アヴェンジャーズ」
マーヴェルユニバースに参加したこともスパイダーユニバース、もといマルチバースを確実に豊かにしている。
そう、マルチバース。スパイダーバース。既にあの作品でこのアイディアは十全に開陳されていたのだ。だからたぶん勘のいいひとはFar from homeのラストでとっくに気づいていたのだろう。次作は実写版スパイダーバースだと。トビーマグワイア登場だと。
スパイダーマンの正体を扇動的煽情的にがなり立てるネットニュース「デイリービューグル.net」。キャスターのハゲ親父、なんだか見覚えがあるぞ? そう、サムライミ版の新聞社デイリービューグル編集長。メディアは違えどどちらも黄色ジャーナリズム。片やPV至上主義、片や部数至上主義。彼の本質は変わりない。
たぶん同様の仕掛けがアメスパについても探せばあるはずだ。

面白さと引き換えに代償も用意されていた。なかなかにつらい結末、厳しく切ない落とし所。しかしこれこそまさにスパイダーマン、その本質たる叙情なのだろう。ピーターパーカー(という存在)は(どこの次元の彼であろうと必ず)この厳しさ切なさつらさをひとりで耐えねばならないのだ。なぜか? 大いなる力を手にしている、その代償に。
ひとりではなくチームで、そして「椅子に座ってるひと」の援護のもと戦う新しいスパイダーマン三部作は文句なく頭抜けて面白かった。そしてその時代はひとまず終わってしまった。この先どうなるのだろう? MJとはこのままなのか? ネッドとげんこつを交わせる日はもう二度と来ないのか? 恋と友情の復活を俺は真摯に願うのだが。


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