鮎川 僕なんかは戦争の時もかなり大人になっていたし、それから戦後にもいろいろなことをやってきたプロセスでもって、ある程度、自分の戦争体験にケリをつけちゃっている。つまり何を取り何を捨てるかというふうに、あるいはこういう体験をするとこういう考えを持ち易いけれど、それは駄目だとかいうふうに、だからいつまでも戦争の原体験なんかに固執する気は全然ない。そういうことは愚かだと思うし、そんなことを言ってたら一生何かに縛られているってことになっちゃうしね。
〈戦争〉と〈革命〉が終わった時代へ 「現代詩手帖」1985年12月号
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