このころの僕は専門学校を卒業し、アルバイトで生活をしていた。目標もなくただ、だらだらと生きていた時期である。今だって大した目標はないのだけれど。専門学校時代の友達とも別れ、ネット上くらいでしか人と話すことはなくなっていた。
テーマの「世代間格差」以上に、自分はこんなさりげないひとことの方にむしろひどく共感する。「赤木さんはいいなあ、やっぱり」と感心してしまう。
「俺にはビッグな夢がある」「結局お前のやりたいことはなんなんだよ」。居酒屋で高圧的にひとに詰め寄るあのひとたちのゆるぎない人生観、あれはいったいなんなのだろう。
周囲から期待された夢、言えば格好のつく夢、内心に照らし合わせれば本気なのか疑わしい夢を語る虚栄。そういうものと袂を分かった態度にこそほんとの侠気(おとこぎ)を感じるものであります。
コメント
コメントを投稿