http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/index2.html 「あなた達にはわかりませんよどうせ。 わたし、親も兄弟もいません。五年前に離婚して、それからずっと一人で生きています」 「それから、西島さんのことも気になるようになって。いつもひとりぼっちで。訪ねてくるひともいない。ああ、このひともきっとおばあさんと同じようになるんだろうなあって。 考えてみたらひとごとじゃないんですよね。わたしもそうなんです。このままいけばきっと。そう思ったら、無性に怖くて。 彼だけなんです、わたしには。彼がどんな人間であろうと、わたしにとっては、たったひとつのつながりなんです。 これ以上調べる必要があるんでしょうか!? 真実を暴くことに、どんな意味が? 西島さんは、天涯孤独なんですよ? 亡くなって誰が悲しむんですか? 誰が怒るんですか? 誰が困るんですか? 誰ともつながってない人間なんですよ?」 「なにを証明したか、分かりますか? 西島さんは、断じて、天涯孤独ではないということです。彼が亡くなったと知ったら、確実に、悲しむ人がいるんです。 あなたは、彼を、誰ともつながっていない人間だとおっしゃった。誰ともつながっていない人間など、この世にいるとお思いですか? 時には、本人さえ知らない何処かで、皆誰かを支え、誰かに支えられている。人間とは、そういうものなのではないでしょうかねえ」 「いつもそばにいる人よりも、ほんのちょっとすれ違った相手に、より深い思いを抱く。人と人のつながりって、不思議ですね」 脚本、古沢良太。 監督、東伸児。