題名に惹かれてなんとなく録画したんだよね。そして録画したのを一部だけ観て、オープニングアニメの絵に好感を持った。それで以降も録画を続けたのだが、ちゃんと観たのは第九話からだ。唸った。濃密な脚本。此元和津也……コノモトカズヤと読むのか? とんでもない才人だ。そして、このホン(脚本)を殺さない邪魔しない、十全に活かす演出(木下麦監督)。
録画してあった二話以降を急ぎ観た。夢中で観た。
そして迎えた最終回。砂の器か人間の証明か。すべてが、人々のどん詰まりが一点に収束していく中小戸川少年の手記が疾走するタクシーに被さる。マグノリアでありパルプフィクションでありタクシードライバー。絵本のフォーマットで描かれたフィルムノワール、ハードボイルド。
剛力が大家さんと話すところで犬が縁側から吠えている。「あれ? 演出間違えてる? 世界観の構築に失敗?」とか軽く思ったがこれがまさに伏線。
そもそもオープニングアニメで猫が猫として登場。押入れからもしっぽがくねっと出ている。解答は最初から堂々と提示されているのだ。
白川さんが命がけで救った(「みゃりゅてぇいりょ!」)命なんだから、あのラストはちょっとセブンぽくてヤだったなあ(セブンそのもんなら劇中で描いて嫌な気持ちさせて終わりだからもっとひどいけど)。ハッピーエンドで終わらしてくれてもいいのに。
救い、頼みの綱は幸せのボールペン(唐揚げクソ女の握るそれにカメラはちゃんとフォーカスしている)だが、あれで凶行がバレて人殺しクソ女が捕まり、程度では勿論納得できない。小戸川さんが惨劇に遭うのでは意味がない。
何をお前は本気で心配しているのかって?
友達だからだ!
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