最初から気になっていた「美し過ぎる母親」のもたらす不自然な緊張感が終盤の着替えで「やはり!」と確信に変わる。母は美し過ぎる息子を異性として意識している。
エンドロールでシャーロットランプリングとか流れっから「え! 若い!」って驚いたけどさすがにこの母ではなかった(レベッカファーガソン)。
説明過多を避ける演出が良かったけど、じゃあ面白かったかっていうと。ヴィルヌーヴ監督はブレードランナーの時と同様タルコフスキーをやっているのだろうからこれはどうしてもアートフィルムだ。要素を極限まで絞った画面構成。やや退屈なお能。
俺はタルコフスキーもデューンの原作も観てないし読んでないのでやはりこの映画化がよくできたものなのか真贋軽重を測りかねるとこがある。
スターウォーズ、ナウシカがデューンの多大な影響下にあることは今回よくわかった(俺はリンチのデューンも観てない)。砂漠。ひとを操るフォース。王蟲(はもちろん絶対ウォームから来ている)。マスクをした砂の民。侵略者に殺される王。風を読むお世継ぎ。が、皇帝に復讐を果たす流離譚。
墜落、は監督のモチーフであろうか。
「驚くのはこれからよ」で話が終わる。あれあれ。ほんとに導入部で展開もなく終わってしまった。興収大丈夫なのだろうか。続きは作られるのだろうか。
コメント
コメントを投稿