スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

7月, 2020の投稿を表示しています
マルセイバターサンド。うまい。

「三体Ⅱ 黒暗森林(上)」

あれだけ面白かった第一部なのである。映画の多くがそうであるように第二部なんて惰性の、水で薄めた手抜きに多少なりとも堕しているのを予感しながら読んだらどうだこれは。 むしろ「作品の基本設定はもう説明したから、こっからは本腰入れて行くわよ!」と。ブーストもブースト、ついてこれない読者は全員置いてく。ギア全開だ。 まさに巻を措く能わず。読むことそれ自体が快感。永遠に続いて欲しい読書体験。こんなの久しぶりのことだ。いやもしかしたら初めてかもしれない。そして、その内容はと言えば…… 「俺地球の王になり理想の嫁を徴発しちゃいました!」。まさかのラノベ展開。電車男。エルメスさん。しかし劉慈欣(りゅうじきん、リウツーシン)の手ににかかればラノベもハルキの香気を放つ。 あの作品も登場。でもそうだよね。劉慈欣の目配せは浩瀚だ。日本SFの傑作も当然押さえている(テーマも思想性もおそらくは親しいものがある)。 面壁者四人のうちひとりはこんなふうに国連から許可された特権を全部私生活の充実にぶっ込んでる(つまり役立たず)ので、ここに本巻の三体問題が生じる。絶対権力を持つ三人の王。それは存在自体が背理なのだ。 史強御大(おんたい)。そして丁儀(ディンイー)。読者としては懐かしい知人に再会した嬉しさである。そして抜け抜けと「冬眠」! ダニエルクレイグが「無線だ。」言ったあれに通ずるもんがある。SFの一番ベタなアイテムが、使いようで立派に蘇生するのだ。 「しかし羅輯はまるで無頓着だ。なにがあろうと気にせずに、のんびりかまえている。なあ、ケントさん、それが簡単なことだと思うか? あれは大物の風格ってやつだ。大事をなす人間が必ず備えている資質なんだよ。あんたやおれのような人間には、大きなことはなしとげられない」 然りと思いまた否と思う。どう考えても史強御大だって面壁者にふさわしい。総司令官の器と能力を持つ傑物は彼だ。 「わかった。じゃあ調べとくわ」っちゅて別にデータベースもなんも使わず「あいつでいいかァ」ちゅて親戚の、姪っ子だかなんだか当てがうテキトーっぷりがいい。すごく史強らしい。誰かの理想の彼女なんて、本人の思い込みにかかわらず案外どこにでもいる普通の女の子なんだよね。 そういう世故に長けている。そんなもんだよ、と経験でわかっている。大史(ダーシー)、やはり大人(ターレン、たいじん)である。 エ

「トゥルー・クライム」

午後ローの録画でいま頃観た。 アウトロー、タイトロープ、白い肌の異常な夜と、イーストウッドの「割とどうでもいい映画」を続けて観てきたのでこれは観応えがあった。 イーストウッド御大後期重鎮映画、に分類されるあれだろう。 女ったらし設定必要なの? 詰め込み過ぎじゃないの? と思ったらそれがちゃんと活きてた。最後に決定的な役割を果たした。 編集長も売らんかなのクソ野郎、と見せかけておいて実はガッツのあるタフガイ。むしろ情熱の塊のような人物。その彼との無駄話をあえて交えた丁々発止の長回しは圧巻。 クライマックスの死刑描写も息詰まる。公開の原則を体現した、という体裁だが、これはもう紛れもなく殺人ショー、ひとが死ぬところを見たいという大衆の下卑た欲望に阿った野蛮の風であることを映像が雄弁に語る。 そして中止命令が出た途端の刑務所長以下職員の鬼神の如き動き。これがこの作品の白眉だ。終始冷淡、無感情、事務的、酷薄に見えた職員たちが、彼を救うために猛然と動き出す。それが鉄面皮の下に隠してきた彼らの本心だったのだ。 野沢那智、江原正士も好演。

オフラインのグーグルマップ Google Map, offline.

Simなし運用のiPhone SEだが、オフラインでも外でグーグルマップが使える。 つか、マップがそういうサジェスチョンをしてきた。 あんたの移動範囲なんてせいぜいこんなもんでしょ、みたいなのを勝手に把握して、地図データをローカルにダウンロードさせてくれる。山の手線をだいたいカバーする感じのデータがほぼ500メガ。圧迫的容量ではないから助かる。 そのデータとGPSでほぼほぼピンポイント、正確に現在位置を押さえてくれる。便利。
うまい。

「白い肌の異常な夜」

午後ローの録画(これもたぶん何度もしてる)をよーやっといま頃観た。 ひばり書房みたいな映画。貸本俗悪ホラー漫画。 御大(おんたい)、誰にでも粉かける女ったらしのクズ男っぷりを好演。ラストではDV父ちゃんにまでなる。 教訓があるような、いや、そんなもんなにひとつないような、そんな不思議な、変な映画。 回想とか心の独白とかの演出がちょっと独特で面白かった。 映画にかこつけてクリント御大が自分のしたいこと(少女~熟女全制覇)してる疑惑をちょっと感じた。 「タイトロープ」にもそんなとこがあって、猟奇変質者の犯人は実は主人公のシャドウだという。

SpigenのiPhone SEケース[第2世代]

届いた。税込み1690円、クリスタルクリア。 「米軍MIL規格取得」ってほんとスかねえ。 落としても大丈夫ってんなら結構堅牢な、硬い素材のもん想像してたら届いたのは塩ビのやらかい、グニャってなるやつだった(だから装着はしやすい)。 こんなん百円ショップで、百円でイケんじゃねえの? とか思ったが、実力は俺が実際落とした時に判明するだろう。いま敢えて判明させる気にはならない。五万円の実験はよおせん。 Air Cushion Technology とか書いてある。その能書き通りに、うまいこと頼んますよ。 りゃん面ガラス筐体のiPhone SE 2020は吸い付くような肌。触り心地が良く、できれば裸で使いたいのだが、どうもやはり落としそうな不安があるし(裸で落ちたらたぶんアウト)、動作&外気温でこの季節は結構発熱する。低温やけどを心配するくらいには熱くなる。そういうこともあってケースとりあえず付けることにした。

iPhone SE購入

十万円入ったのでiPhone SE 2020を買った。 64ギガと128ギガの金額差五千円。ウーン! ってすっげえ悩んで結局税込み49280円の64ブラック購入。 悩むんなら五千円くらいケチんなよ、安心な方買えよ、といまの時点では思う。俺、ちっちゃ。 iPhoneは初購入。つかスマホ自体。つか、とてもじゃないが回線契約の金銭的余裕がない。持ち歩き用のカメラとして購入したのだ。余裕がない人間の物の買い方じゃない。 Simなし運用するにしてもiPhoneはダミーsimなるものが起動自体に必要ということは仄聞していたので、アップルストアで同時購入できるワイモバのsimカードも一緒に買った(ゼロ円)。ところが、そいつを刺す必要もなくセットアップ終了。そのまま普通に使えている。eSimなるものの搭載と関係があるのかもしれない。 初期ストレージ状態。13/64。十分に余裕がある。 色々カスタマイズして落ち着いたあとの現在は、 19/64。6ギガ増しただけ。まあ俺の場合は64で全然大丈夫っぽい。 ただiPadで経験済みだが、意味不明のデータ容量自然増がiOSにはある。これからの長期運用で答えは出るのだろう(つかだから五千円くらいケチんなっつの)。 表は勿論裏もガラスの筐体は持ち心地が素晴らしい。触ること自体にフェティッシュな快感がある。だから裸運用(保護ガラス? おっさんかよ! ダッサw)したいところなのだけど、外でカバンから取り出したりした時やっぱ思った。「落とすわー。いつかたぶん落とすわー」。すべすべして気持ち良いということは滑りやすいということ。いつかお手玉する。ファンブルする。コンクリの地面に落ちる。カチン言う。 まあ世の人々の、割れた画面スマホ所有率のなんと多いことよ! シュピゲンのミルスペックケースを注文した。シュピゲンの名は評判の良いものとしてなんとなく覚えていたのでそれにした。 届くのを待ってる。

「パラサイト 半地下の家族」

いま頃観た。 前半がまあまあ苦痛(退屈)で一時間経過後「なるほど」と。タイトルは見事なミスリードだったわけだ。というかそこにまったく嘘はないんだけど。 構成的につまりカメ止めにちょっと似てる。 でもなあ。うーん。なんたら賞獲ったらしいけど、それほどのもんか? と正直思った。 匂いの件で階級的怒りが爆発したと。しかしまあ、匂うの嫌なのはそりゃ仕方ないだろ。あの住居だもの。あそこの住人だもの。そりゃ強烈な匂いするだろ。カネは入ってきてたんだからさっさと引っ越しゃよかったのに。 会話で面白がらせよう、面白いこと言おうとする脚本、演出がなんかヤだったな。逆にそれで心が冷えた。
デカダンス、演出が。 動作、会話、全部がクリシェでなんかなー、って結構我慢して観た。 脚本家、演出家共に気鋭のひとらしいけど。 身障者を明るくポップにいう攻めた姿勢はわかるんだけど。

「ランボー 最後の戦場 特別編」

午後ローの録画(たぶん過去三回くらいしてる)をいま頃よーやっと観た。 優等生の彼女に劣等生が必死にいいとこ見せて気を引く、見返してやるいうまたぞろ「ランボー怒りの脱出」と同じ悲しいくらい頭悪いプロット(まあランボーらしいっちゃらしい)だけれど、最後の狂ったようなコマ落とし倍速銃撃戦で無理やり力技で説得力持たせた、傑作に持ってったのはさすがだ。肉体、暴力が理屈を凌駕するその迫力である。 ランボー故郷に帰る、の件りも蛇足でなくなんかホッとするあれでいいね。お父ちゃんかなんかに会えたんだろうか。 特別編、いうのがちょっと気になる。異本もあるのだろうか。

「アントマン&ワスプ」Antman and The Wasp, 2018.

いま頃観た。 ポールラッドの存在はMCU、アヴェンジャーズチームの確実な救いになっている。格別の使命感を持たないスーパーヒーローの魅力。 最後ウーさんとの「噛み合わなくてグダグダになる」会話の面白さ。 「自白剤じゃない!」のくだりもおんなじ。些事に固執する笑い。 ダーティーハリーの3だっけ? オマージュがある。