すきあらば強姦、略奪。内輪揉め。見ていてほんとに嫌になる。何ひとついいところがない。下賤の者、という言葉を映像化するとまさにこれになる。日本の農民というものが如何に頼りにならない、信頼できない存在であるかをこれでもかこれでもかと執拗に描写。
しかしこれあらばこそ雪姫のあのセリフが活きるわけなんだよね。
むかーし映画館で観たんだけど、そんときゃほぼ寝たな。つまりちゃんと観てない。必要な描写とはいえバカ珍道中、あまりに長く醜悪かつ退屈だったからだろう。
ぼんくら二人組のシーケンスにはコミカルな劇伴とか流れるんだけど、それでやろうとするのが強姦だからね。おかしい(面白い、という意味でなく。アタマオカシイ)。
今回BSの録画で初めてちゃんと観たといえる。こういう話、こういう映画だったんだね。いや、無理だよ、映画館でこれ。修行だよ、一気に観んの。無理無理。
しかしその退屈修羅地獄はまたあっと驚く急展開との対比をあえて狙ったものだろう。猛然と突き進むトレンチラン、そして間髪置かずそれに続く真壁六郎太vs田所兵衛の爽やかなやりとり、一騎打ちは紛れもなく名シーン。又七田兵衛とはなにもかもが真逆の二人。
★★★★☆。
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