「ただ、ちゃのゆは、とっても難しいです」
「そんなに難しく考えることはないんだ。
かなうば良し、かないたがるは悪しし。
茶の湯の心はただそれだけだ」
録画したのが2年前。ちびちび観てようやく観終わった。
まあ芸術映画だよね。エンタテイメントではない。なかなか気楽には咀嚼できなかった。
豊臣秀吉がほんとヤなやつなのでそれがまた観るのに難渋した原因でした。
どの映像作品でも似たような下品オヤジとして描かれているから、たぶんほんとにそういうひとだったんだろう。
権力者の寵を受けることの危うさであるけれども、ラスト、自刃に向かう場面では、ひとりの芸術家を葬るということは権力者にとっても怖いのだ、その総力を挙げざるを得ないほどに、という様子も描かれている。
政治と芸術についての勅使河原氏の見解、自負であろうか。
脚本に赤瀬川原平さんが参加している割には、それに見合う面白さを欠いていたような気がしてやや残念であった。トマソニアン的、老人力的、路上観察的面白さを味わえる場面は皆無だった。
金の茶室についての会話にやや赤瀬川さんらしさがあったか。金ピカイコール権力、体制、資本主義、成り上がり、反芸術という捉え方はつまらない芸術観、思考停止ではないかな、と。
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