主 名作の誉れ高い古典をいま頃よーやっと観ました。ウィンターソルジャーが深いオマージュを捧げるその所以がよくわかった。
テーマだけでなしに撮り方が特異な感じするね。
客 劇伴全然鳴らないんですよね。作為的な盛り上げを意識的に排除してる。
主 アランパクラというのは有名なひとなの? 感心した。ロバートアルトマンと同じ、「現実の出来事を神の見えないカメラで堂々と盗撮してる」映像だね。
客 フィルモグラフィーを見る限りそんな天才肌のひととも思えないんだけど。この作品に関してはテーマ、キャストに恵まれた、がっちりはまった、って感じですかね。
主 そう、そうだ。ロバートレッドフォード、ダスティンホフマン両雄の名演はなにより大きい。むしろ「存在感など見せまい」という抑制を徹底したことが。
客 編集会議のリアリティーも出色でしたね。
主 いいよねえ。で、ラスト、編集長が意気消沈の若造二人から主人公格をかっさらうあのどんでん返し。
客 いちばん理想家でありなおかつガッツがあるのは彼であったという。役職は伊達じゃなかったという。
主 映画的に明白な大逆転劇、勝利の瞬間が訪れるわけではなかったというのもいいよねえ。リアル。
客 リアルっちゅうか、まあ実際の出来事なんで。
主 複雑な事件なんでよくわからない部分も多かったんだけど、あの流れだとディープスロート、謎の人物ではないわけだよねえ。
客 まず電話してるわけですからね。
コメント
コメントを投稿