午後ロー180122の録画をいま頃観た。
つかみはオッケー、という言葉があるがこの映画、つかみで大惨事。ラジオDJの主人公、放送終了と同時に間髪置かず傍らのバッグななめ掛けして「じゃあお先」って。バイトか! 大学の講義か! 学生か!
そういう感じの変な演出が随所にあっていまいち乗れない。ジョディーにこの役を演じさせるのは明らかにミスキャストで、アップで映るしわしわのお婆さん口は正視に耐えなかった。これはジョディーがかわいそうだ。
と、いう、いろんな不満が、周到なネタフリなんですなこれが。
クライマックス。はいはい、またこのパターンね。どんな悪人であろうとも裁きは司法で下す云々。はいはい、寸前で制止ね。と思ったら!
いやあ、これは度肝を抜かれた。意外性のある脚本。ここに至るまでのつまらなさ酷さはつまり映画の程度を見くびらす意図的な演出だったのね(ってそんなはずもないんだけど)。
これ、なんの話かっていうと、ニューヨークシティーを悪党どもから守るダークヒーロー誕生譚。お話の第一回。
バットマンと明示しないバットマンなわけです。うん、こういう方法論、いいと思う。
最後まで我慢して観てほんとよかったんだけど、さて、ひるがえって考えてみるとラジオDJであることはほぼ活きてない。ポエミーで衒学的(だからむしろ頭悪い番組な印象)なナレーション、モノローグは聴くに絶えずむしろいらない設定だったのでは? と思う。
刑事役のテレンスハワードはよかった。端正で知的。最後の最後、勇気ある者(The Brave One)とは誰かといったら彼であることがわかるわけです。そして幕。エンディングはほんとに掛け値なくよかった。
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