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It's a good day to Die Hard.

タイトルがいいよね。死ぬにはいい日だ、ダイハード。
以下感想です。



おーもしろかったー。すっげーよかった。映画って、こういうのでいいんですよ。
正義とは何か? とか、主人公悩まなくていいんです。変なピエロの口車のって。
カネのため権力のため生活苦からくる憂さ晴らしのため平気で人を殺す連中、それはもう無条件にバッドガイなわけです。ばんばん殺していーんです。ぶち殺せ、皆殺しにしろとちょーし乗って叫んでるキチガイレイシストの群れはジョンマクレーンにマシンガンで掃討されていーんです。イピカイエ、マザファカ。殺される痛みと恐怖を味わえば自分の愚かさに少しは気づいてから成仏できるでしょう。

プリピヤーチの単語が出たとき「ああ、近くだな」と思ったけど、ストーリーに大ネタとして絡んでくるとは全然思わなかった。予備知識ゼロで面白い映画を見ることは最高の愉悦であります。
こういうの撮れるようになんないと駄目だよね、日本も。なんつーか余裕ってもんが違う。
「毛が抜けるくらいだろ」に笑った。このケンチャナヨ精神がいいよね。
「不謹慎な! 子どもたちがいったいどんな目に遭ったか!」とか被災者でも関係者でもねーのに目え吊り上げて講釈たれやがる暇ババアをガン無視してこういうエンタテイメント撮れるようになんなきゃほんと駄目だと思う。ポンニチも。
相馬の駐在所に勤続30年のおまわりさんが福一を舞台に、たった一人で(バディーコップがいてもいいか。配管設備を隅々まで知悉した東電下請け工。)田母亀一家、片山機関のクーデターを叩き潰す痛快アクションエンターテイメントがつくられるくらいでないと、ほんと日本もまだまだいかんと思うのであります。

ジョンムーアの名を目にしてもなお「なんか聞いたことあんなあ」でニューロン発火にまで至らなかったが、エネミーラインの文字を見てようやくああそうかと納得。庵野秀明の映像の快感にも通じる、あの畳み掛けるような無人機の描写。たしかにエネミーラインの文法だ。

ジョンマクレーンの登場で不可逆的な何かが起こったのだと思う。板橋銀座商店街で買ったおっさんの服着たおっさんが土方の筋肉と胆力(キモ、と読む)で、男度胸の裸一貫、ない知恵絞って悪党どもと大立ち回り。マント着て空飛んだり特殊能力持ってたりのマーベルヒーローはもう色褪せてしまった(アメコミファンのひとごめんなさい。知識ゼロで言ってます。何卒ご海容のほどを)。ジョンマクレーンは確実にアメリカンヒーローのイコンたる盤石の地位を占めた。そしてこの普段着ヒーローのかっこ良さはロシアに、世界に、イスラム圏にも中国にもその支持を拡げていくに違いない。どこの国にもおっさんは必ずいるからである。超能力者はどこにもひとりもいなくても。

かの国でなにかの間違いでダイハードシリーズを観てしまった軍人なり警官なりが「なにか」に目覚めてしまって、たったひとりで大変なことをしでかしてしまう可能性もないとはいえない。

しんちゃんの映画はコマンドー、ダイハード、ヤンデボンへのオマージュだけれども、本作で逆にダイハードの側がオマージュを返したのではないかという感じを受けた。世界征服を企む悪の秘密結社、その野望を野原ひろし、しんのすけ親子がお馬鹿(「おをつけるな原理主義」の硬派の御仁、すみません。特にこだわりなく使ってるんで平に御容赦)とガッツで叩き潰す。そんなしんちゃん映画がハリウッドリメイク、な趣がある。無条件に楽しめる幸福な映画でした。

公式サイト駄目だなあ。スタッフなどの基本データすら書いてない。 http://www.foxmovies.jp/diehard-lastday/

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