導入部のワクワク感は凄かったんだ。新しい。多勢に無勢で敵わない、衆をたのんでいるだけのクソみてえな不良どもをまとめてボッコボコにしてやるという少年の日の夢。殴り方がスーパーヒーローの完璧な殴打でなく微妙にしろうと臭いところが逆によかったのだ。ごり。ぼくっ。多少殴り返されたりして。リアルファイトのリアリティー。
飛ぶぞ! 飛ぶ! まじに? できるのか、俺? からのダイブ。そして完璧とは行かない、現実にはこうなることもあるよねだってスーパーヒーローじゃないから、俺ただのコスプレおじさんだからな満身創痍の着地。恐怖と闘いながら無理無理ヒーローやってるひと。これは新しいバットマン像の構築に成功したんじゃないか。
しかしラストは、んー。水門爆破、洪水、新市長暗殺。要素てんこ盛りにして「どうだ!」と差し出されても。クライマックスなんで、ってそれだけのあれ。積み上げたリアリズムがシューッとしぼんでいくのがなんとももったいなかった。
あんだけ狙撃者いんだからいらねえじゃん洪水。
コメント
コメントを投稿