午後ロー170314の録画をいま頃観た。
映画のプロットはスピルバーグの宇宙戦争(2005)とまったく同じである。キングもダラボンもスピルバーグもウェルズの宇宙戦争(小説や1953年の映画)に影響を受けたのだろう。両者とも現代劇にしてはなにかしら古臭い。山奥で行われてる軍の秘密実験、とかね。いかにも50年代の子供向けパルプフィクション。オマージュとしてあえてそう作ってあるのだと思う。
外の怪異と同じくらい敵となるのは教育のない田舎っぺ(ヒルビリー)なのもスピルバーグのそれと同じ。本作では統一教会ばりの宗教右派ババアも加わってこれは見事に2022年初頭の頭がQな連中による首都議事堂占拠事件(や敢えて言えば本邦夏のあれ)の完全な予言となっている。死ねばいいのに! と心からみんなが思った韓鶴子もとい聖書ババアが撃ち殺される展開は非常に良かった。「済まない、つい撃ってしまった」「いいんだ、助かったよ」。爽やか!
そして最後のクライマックスでミストである、霧である理由が立ち現れる。先が見通せない、一寸先がわからないから。軍の反攻が成功している(これも宇宙戦争と同じ。合衆国軍隊の戦力で割と異星人とかと戦って勝てるという)のにそれにまったく気づけないから。
間違いなくよく出来た映画(おそらく原作も)である。しかしエンディングといい虫の気持ち悪さといい、正直また観たい映画ではない。
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