ホームを降りるたびあの矩形の窓から覗く店内。いつか入ろう入ろうと思っていたんだ。せっがく花の東京さいんだから、オラもあの知的ハイセンス空間さ味わっでみでえ。
しがしたまに入ろうとすっと「席はもう取ってありますか」とか訊かれんだ。取るはずねえだろ。荷物置いとけとでも言うのか。取られたらお前ら責任取んのか。
しがしたまに入ろうとすっと「席はもう取ってありますか」とか訊かれんだ。取るはずねえだろ。荷物置いとけとでも言うのか。取られたらお前ら責任取んのか。
きのうようやっと入った。
広大な空間、とか勝手に想像していたが、狭くはないものの微妙に小柄な店内であった。
換気ダクトも空調もあるのになぜか圧迫するような密閉感、空気の淀みを感じる。
見回した範囲にノートPC6台。うち3台がMBA。噂通りだ。
しかし彼らのために弁ずるならば、別にドヤリングではないのである。
軽さと薄さ。視認性の良さ。可搬性の高いテキストライター、ワークステーションとしてMBAが合理解であるというだけのことなのだと思う。
ウィンテル陣営も対抗馬として急遽ウルトラブックカテゴリーを作ったが、しかし。アスースやエイサーの模倣商品は「鉄工所の端材を丁番で綴じ合わせたなんかの道具(ちりとりとか)」にしか見えない。昔のコンポじゃあるまいし、いまの時代、ヘアライン加工はむしろアルミ素材の安っぽさを際立たせる効果しか持たない。コピーキャット商品であるにも関わらずアップルの訴追を余裕で免れる仕上がりであります。
「ソッチみたいに偏差値高い学校じゃなかったから。42くらいだから。でもね、中学んときは生徒会副会長とかやったんだよ。国語も百点とったことあるし」
バロック流れる店内に卑下と自慢のアマルガムが響く。メンヘラ女子の声高な独白をうんうんとうなづきながら聞いている青年。自殺防止、ひきこもり支援のNPOボランティアだろうか。ここでやんなよ。おまえらの事務所でやれよ。
あるいはあれか。君の悩み全部聞いてあげる、と優しさを示した上でマルチ、宗教に勧誘のパターンか。だとしたらいま犯罪の現場に俺立ち会ってる。
止む気配なきバカ女の独白にいたたまれなくなって店を出た。憧れの秋葉原駅スタバ。10分もいなかったなあ。
やっぱ俺にお似合いなのは200円コーヒーのヴェローチェドトールですよ。
しかしですなあ。どうなんだろ。スタバで飲み食いする連中、コスト意識としてどうなんだろ。プロテスタンティズムと資本主義の精神、からすれば、完全に失格だよね。倹約の意識なさすぎ。カッコばっか気にして、資本主義戦士としての適格をいささか欠く人々の蝟集する場であるのかもしれません。
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