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第6話 東京発新幹線 ひかり55号のシュウマイ

「夜行」つながりの真骨頂、駅弁篇。 東京駅随分様変わりしたけど、ほっぺタウンてまだあるのかしら。 「龍養軒シウマイ弁当700円!! これしかない!」。当然崎陽軒のことだろなあ。 ジェット。いちどやってみたい。 うまい。けど……あんまりうまく行かないのもゴロさん的風景。リアリズム。

Season2 第11話「足立区北千住のタイカレーと鶏の汁無し麺」

http://www.tv-tokyo.co.jp/kodokunogurume2/story/index.html 脚本、田口佳宏。 演出補、井川尊史。 監督、宝来忠昭。 刺激されて、カルディーで買いました。刺激物。 トムヤムヌードル。「53円。安い」。ゴローさんの口調で。 鍋で卵と一緒に煮る。 夕飯と一緒に食す。「辛い。うまい」。ゴローさんの口調で。

クリスマスイブ

明日はキリストが生まれた日なのでおいしいもの食べてセックスしましょう、という習慣があっても別にいいのだけれど、あまりに気張ったり発情興奮したりはどうなんでしょう。 この日を呪う向きもこの奇習に飲み込まれた連中と同類であることを自ら明かしてしまっている。「ほんとは自分も」の気持ちがあるから落ち込む。呪う。 田舎のじいさんばあさんが正月過剰に気張るのとおんなじ現象なので、両者ともに若い世代から嘲笑われるといいのだと思う。「ダッセー」と。いや、田舎のおじいさんおばあさんがお正月を古式ゆかしく丁寧に寿ぐのはダサくありませんが、たかがおまんこ一発を過剰にリボンやらなんやらでラッピングするのは。「なにをそんなに」と。 この日を「セックスの日」にしたのが1983年であるという実証研究もある。アラフォー世代というのはいろんな意味でほんとに恥ずかしい。そのひとりとして謹んで皆様に、世界人類にお詫びいたします。各方面にご迷惑をおかけいたしております。

第5話 群馬県高崎市の焼きまんじゅう

「わたしには何かを食べてる時間も落ちついてる時間もないのよ!!」  そこまで忙しいひともおらへんやろォ。ゴローさん、サユキとかいう変な女優と別れて正解なのでした。 「俺にお似合いなのはこういうもんですよ」  末尾下欄に参考資料云々と入ってるのが嫌だなあと思う。作者たちのせいではなく、写真資料使ったらクレジット入れろとかいう変な圧力がこの頃から強まってきたのだろう。沈黙の艦隊がその嚆矢だったか。  トレパク摘発とかいう馬鹿げた秘密警察ごっこといい、いったいなにがどうしちゃったんだろう。その程度のパクリに寛容でなかったら、漫画史上に残る傑作ねじ式だってこの世から葬られてしまう。  非クリエイター(やら創作物に値の付かない自称クリエイターやら)の卑小なやっかみ、ひがみの発露としか思えないのだが。

死の家の記録

 ドストエフスキーが死の家で発見したのは意外な事実だった。  大衆はけっして怠け者ではない。  労働に習熟し、ひとより抜きん出て他者を睥睨することは彼らの喜びであった。  大衆は平等を望まない。競争と階級上昇を彼らは愛した。王政打倒、階級社会の解体、奴隷労働からの解放を彼ら農奴のために腐心し獄にまでつながれた自分たち社会主義者の善意はまるで見当違いな努力であった。  大衆は解放など望んでいない。彼らは労働を愛している。下僕、奴隷たることを強く望んでいる。  ドストエフスキーは、自分たち貴族出の良識派が初手から前提を誤っていたことを死の家で身をもって思い知らされた。
「花は咲く」キャンペーンのせいで名曲「ねえ ここにいて」の存在が抹殺されてしまった状況に釈然としない。 「紅白の見世物として盛り上げよう」という意図見え見えの「花は咲く」に辟易する。この歌、どこがいいんだ。アホの子のように花は咲く花は咲く連呼して。
宮本の調査は綿密なものだったが、編集する段階になって、広島県教育委員会が家船と被差別の問題を短絡的に結びつけ、過剰な自主規制の配慮から宮本の文章を大幅に削ってしまった。これに激怒した宮本が憤然と文化財保護委員をやめるという一幕があった。それ以来宮本は、被差別問題を活字にすることに絶望感を感じるようになっていた。 「僕のところへ、部落問題のことで直接たずねてきたのは君がはじめてだな。しかし、部落問題では、これまでにずいぶんいやな目にあっているから、正直、あまり期待されても困るぞ。わたしたちのように日本人全体の生活や歴史のことを研究する者にとって、部落のことは実際大事なことなんじゃが、昨今のように、真実ものがいえんように政治的に動かされたんじゃ、何もできん。ちょっと発言するとすぐ差別じゃちゅうて、ドウカツする。歴史の真実をあきらかにせんで、なんで部落問題の解決がはかられる」 『旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三』 佐野眞一、1996。 

Season2 第10話「北区十条の鯖のくんせいと甘い玉子焼」

http://www.tv-tokyo.co.jp/kodokunogurume2/story/index.html  十条かあ。  十条は用もないのにしばらく通った時期がある。やはりあの商店街にあてられたのだ。なんとも言いようがない、唯一無二の感じ。十条は十条にしかない感じ。  交通の要衝でもないだろうに、なぜか大規模に商店街が自己主張する町。  そもそも十条に足を向けようと思ったのはほりのぶゆき「キャプテン十条」に爆笑したからだった。  駅前の喫茶店がまたいい感じだった。ジャズを流すデンオンの小型スピーカー。あの音の良さに感心した。「うちにもこういうの欲しいな」と思った。お相撲さんが着流し姿で珈琲を飲んでいるところにも出くわした。  いまでも「今度は十条にでも住もうかなあ」と時々思う。晩飯のおかずに困らない町だと思う。 「田や」の鯖の燻製。ごはんと味噌汁。甘い卵焼き。みんな、おいしそうだ。 「商談の最中にゴローさんは勝手に中座したりしないぞ!」とかちょっと思った。ゴローさんの知り合いでもないのに。 脚本、田口佳宏。 提灯屋さん、嶋田久作。 演出補、井川尊史。 監督、溝口憲司。

第4話 東京都北区 赤羽の鰻丼

「すき焼きまだでしょ?」 「まだー」 「お客さんまだなんですよそれ」 「あ……そうですか。じゃちょっと待ってください」 まいったな……ピーンときたのになあ。 目論見が外れることもままある。これがお話のリアリティーをグッと高める。 お…… ごはんがあるのか うん! そうかそうか。そうなれば話が違う。 ここに並んだ大量のおつまみがすべておかずとして立ち上がってくる。 酒は飲めないけど酒の肴はなんでも好きだ。 うな丼とうな重じゃやっぱりうなぎ本体の大きさが違うのかごはんが余ってしまった。  よし…このいくらをのせていくら丼にしてみよう。 うん。そう考えればうなぎが小さい分タレも少なく、メシにもタレがしみてない部分が多いからちょうどいいぞ。 うん…こりゃあうまい。大正解だ。 このちまちまとした計算がゴロさん流。久住節の真骨頂。 豪放磊落、小事にこだわらぬ男らしい男には永遠に到達できない境地。 男らしい男、人生でたくさん損をしている。
 国技堂の団子セットを食す。500円。 「このためのスプーンかあ」。ゴローさんの口調で、ゴローさんに倣ってつぶやく。  毒婦角田美代子が留置所で自殺してミサイルが飛んだ日。

第3話 東京都台東区 浅草の豆かん

 高級甘味、松むらの豆かん。400円。 「なんていうか…違うな。ここには自分のような商売とはまったく違う時間が流れている……  おそらく自分はこんなふうには生きられないだろう」  早くもゴローさんの寂寥、特殊な境涯の片鱗が覗き始める。

第2話 東京都武蔵野市 吉祥寺の廻転寿司

 マクドナルドはマクドナルドなのに吉野家は吉田屋、天下寿司は天国寿司。なにか理由が?  わりとよく食べた吉祥寺天下寿司がいきなりおいしい穴場としてフィーチャーされ驚く。まあ確かに、安くてネタが新鮮でおいしいんだけどさ。  夕刻こんなふうにおばちゃんだらけだったかしら。  昼下がり、夫や子どもに隠れて大トロを摂食する。これが情事、密会とまったく同じ背徳の喜びであることを私立探偵の嗅覚は嗅ぎつける。 「家族はこんなオカアサンを全然知らないのかもしれない」 「ふう……なんだってこんな思いをしなけりゃいけないんだろう」  板さんに注文の声が届かないことでへこんじゃうゴローさん。意外なところで繊細。タフガイじゃない。 「ラストの2枚……あれが効いたな」  泉晴紀さん(レッドマン)に描かせたら絶対ギャグになる部分が、谷口画伯の手にかかるとほんとにまんまハードボイルドに、かっこ良くなってしまう。回転寿司の皿2枚を指してですよ? 「あれが効いたな」って。悪漢のボディーブローのように。そしてシュボッとジッポーに火を灯す。  紫煙をくゆらしほくそ笑むゴローさん。かっこいいなあ。 輸入雑貨の貿易商を個人でやっている俺だが自分の店はもっていない。 結婚同様、店なんかヘタにもつと、守るものが増えそうで人生が重たくなる。 男は基本的に体ひとつでいたい。

第1話 東京都台東区 山谷のぶた肉いためライス

 ほんとに、どうしてみんな野球帽を。どういう理由で。  あれだけ食って800円。いろいろ頼むのがゴローさん流。 「いっしょにメシ食うべえよォ」がいい。いい感じ。  行こうと思えばいつでも行ける場所だけれど、さんや。やっぱり敷居高いな。

スカイフォール

Fiat justitia ruat caelum --- 正義あらしめよ。たとえ世界滅ぶとも! 町山さんがツイッターで褒めていたので観ることにした。 のっけからつかみはオッケーでしたねえ。バイクチェイスに目が釘付け。 アノニマスが明確に素材として取り入れられている。 Mがユニオンジャックの中央に描かれたいたずらは Sex Pistols へのオマージュであるとともに物語にダブルミーニングを持たせてもいるのだと思う。つまり、表向きのストーリーと、そこに込められた寓意。Mが誰に似てるかっていえば、もちろん外貌といい年齢といいエリザベス女王に決まってる。「テメエのしたこと思いだせ」は女王陛下の大英帝国が世界史において為してきたことへの告発に決まっている。 俺は車にも007シリーズにもまったく詳しくないけれど、あのクルマを見た瞬間思った。これ、きっとアストンマーチンっていうんだ。 風吹いて桶屋儲かりすぎ。犯人、ほぼ99%目的達しちゃうんだよねえ。町山さんが既に指摘してる通りだ。セブンというあの胸糞悪い話がかくもいまだに強い影響力を放ち続けているのはなぜなのだろう? 「絶対に倒せない敵」というのは、なにか、人の心のアーキタイプを揺すぶるものでもあるのだろうか。父や社会や現実や大衆や運命や死、そういうものの象徴なのだろうか。 でもよかった。結末までセブンにならなくて。 かつて世界の覇者、最大の植民地経営者であった大英帝国。その象徴たる女はイギリス国教会の祭壇の前で息を引き取った。007はその死を看取り、静かにそのまぶたを閉じる。彼は国の子であったのだから。 彼女がしきりに現場がどうの内勤がどうのって登場するの、伏線だったんだねえ。つまりミスマニペニ、前身は腕利きのスナイパーだったわけだ。ここに時間の円環が閉じる。事象の地平線、光円錐が閉じて歴史が終焉し、007がいま始まる。よみがえる。あのなじみの部屋で。叩き上げの軍人を新たなボスに迎えて。

孤独のグルメ

 巻末の「初出」を見て驚いた。1994年10月! 全然知らなかった。俺完全浦島次郎だ。世間から18年隔絶してる。  94年暮れといえば漫画史においてナウシカ黄金の7巻、寄生獣第8巻という頂点ともいうべき大傑作が刊行され、しかもその両方が翌年の「カルト集団がらみの無差別大量殺戮」をイメージのレベルで予知していたという奇怪な現象を残した時期だ。  そしてこの時期、谷口ジローといえば漱石シリーズで注目されていたのではなかったか。同時にこういう仕事もしていたなんて、全然知らなかった。  トレンチコートにソフト帽。「夜行」のハードボイルド、ハンフリーボガードな主人公を谷口ジローに描かせるというのは発想として極めて順当で、ただその仕事、久住昌之原作の仕事を谷口ジローが請けたということでたぶん業界は騒然としたのではないかと想像する。  先週テレビドラマを初めて観たときは「外回りの営業マン」とか勝手に思っていたのだが、どうやらそうではなく個人輸入の無店舗販売業者。現代のハードボイルドは探偵ではなくこういう地点に成立するのか。  めし食ってるだけの漫画、と見えて、回を追う毎にゴローさんの過去が、人物が小出しに見えてくるのが楽しい。そして、たぶん設定として10つくりこんであっただろうそれが3も露見しないままひとまず連載完結。この見せ切らない、謎を多く残したままなのがまたいい。  各話も映画館でフィルム事故が起こるかのようにブツンと余韻も何も残さずにぶった切られる感じがまたいい。これ、意図した演出であると思う。変にまとめたりしない。シャッターで情景を切り取ってそのまんまな感じ。写真の感じ。 「オレ、植草タカシ! どこにでもいる平凡な高校2年生。ところがある日、不思議な少女と出合った瞬間から、俺の生活はすっかり変わってしまった……」という出だしの少年漫画は今後一切商業漫画誌での連載を業界申し合わせで禁止するカルテルを結ぶといいと思う。冒頭で何もかも語って「ああ、中身わかった。もう読まなくていいのね」と読者に教えてくれる親切な漫画はこの世から消滅するといいと思う。  なんとかいうハンバーグ定食屋でゴローさんついに堪忍袋の緒が切れ、の場面はクライマックス。日頃抱懐していた食事哲学をたぶん初めて人前で宣明する。パルプフィクション、サミュエルLジャクソンファミレス大演説に匹敵

孤独のグルメ Season2 第9話「江東区砂町銀座を経て事務所飯」

http://www.tv-tokyo.co.jp/kodokunogurume2/story/index.html 脚本、田口佳宏。 服部久美子、ともさかりえ。 演出補、井川尊史。 監督、溝口憲司。  ちょうど原作(キンドル版)第15話「事務所めし」を読んだ直後に観ることになった。なるほど。原作を適宜アレンジしてるわけだ。  あのセリフは重要なのでそのまま使われた。  漫画と同じに事務所の調度を作り込んでいるところに作り手の原作愛を感じた。  漫画原作だと「漫画と違う」という不満が出がちだけれど、このドラマの場合は「こっちはこっちで、これでいいなあ」と思える。同姓同名、同じ職業の「もうひとりの井之頭五郎」なのだと了解できる。どっちも素晴らしい、魅力的な人物だ。  これから原作を買う人、もしこの拙文を読むことあらば、キンドル版はお薦めしない。ぜひ実体書籍の方を。iPad (Retina. Late 2012) で読んでいるのだけれど、たぶん画稿がレティナ対応していない。いない、と断言するのもあれなのだが、微妙にフォーカスが甘い。このこと、後日詳述。 http://shoujinonaiie.blogspot.jp/2012/12/blog-post_7.html

Gangnam Style in Paris

「武士道とは死ぬことと見つけたり……そう。俺は、平成の龍馬……」と終日つぶやく自分に日頃ウットリしている向きも、これ見るとそのナルシシズムの核が揺らぐのではないだろうか。  ダサければダサいほど、カッコ悪ければカッコ悪いほど実はカッコいいという境地の存在に、彼の幼稚で狭隘な世界観の根幹は致命的な損傷を受けるのではないだろうか。 http://youtu.be/TQcFBCovBnk  そんなこともねえか。どうせカネのちからだ、国際ナントカの陰謀だ、俺がモテないのはやっぱりこいつらのせいだとゆがんだ認知と狂疾を余計に亢進させるだけか。

そっぷ

夏目漱石「行人」の次の記述に行き当たったとき、「ああ、そういうことか」と得心がいった。 自分が始めて彼の膳を見たときその上には、生豆腐と海苔と鰹節の肉汁が載っていた。 … 肉汁、の部分には「ソップ」とルビが振ってあった。 「鳥そっぷ」って、鳥スープのことだ。 墨田区両国の一人ちゃんこ鍋 Kindle、もうルビ対応してたんだ。

孤独のグルメ

http://www.tv-tokyo.co.jp/kodokunogurume2/  録画してあったのを初めて観た。面白い面白い、すっげー面白い。  主役の人、顔も表情も声も喋り方も赤瀬川原平さんな感じで、まさに路上観察学会つながりで凄くいい。  外回りの営業社員(※↓)が外食するだけ、メシ食ってるだけのドラマがこんなに面白い事態について、全ドラマ関係者は真摯に反省すべきであろう。恋だ愛だ、「あたし、マサトのことほんとに、ほんとに!」って豪雨の中絶叫されても「どうでもいいよ」とチャンネル変えられちゃう事態について、真剣に考えるべきであろう。  久住昌之バンドの音楽も素晴らしい。今日観た「両国」の、お相撲さんモチーフの楽曲、すごくいい。  ちゃんこの大内も、あの甘味屋さんも、両方行きたくなった。いや、行くだろう。  原作も早速に読みたくなった。結局「夜行」(『かっこいいスキヤキ』所収)とやってること(食事の実況中継)はおんなじなんだけど、それがまたすごいよなあ。おんなじパターンでいまに至るまで。それがひとを飽かせないのだから。面白いのだから。 ※ 追記。これは俺の誤解で、彼は個人の輸入業者なのでした。

クイックニングの感想 3

 アスカの言う通り、天地真理イラストリアスが確かにウザい。金曜ロードショー先行プレビュー版のほうが良かった。 「わたし昭和の歌好きなんです」と不思議ちゃんぶりをアピールして大人男子に媚びる厨二女子は中年男性の俺から見てもかなりに腹立たしい。いろいろとイラッと来る。  もちろん女子に調子乗らせといてあとで酷い目に遭わせるというのはエヴァのSMフォーマットなので、是非ともこっぴどく傷めつけて欲しいところである。 (追記:イラストリアスが懐古厨であるのは実はどうもちゃんと伏線らしいということであります。つまり、懐古厨ではない。懐古してるわけではない。)  6分38秒のプレビューに既にナディアの楽曲は使われていた。今日気づいた。高度な伏線。  さっきまで敵味方で殺し合ってたのにプラグから出た途端なんか「立つくらいできるでしょ!? さ、行くわよ」とみんな一緒に歩き始めるのがなんかおかしい。面白い。 「あたしのことは助けてくんないのね」。マツシロの対応がレイの時と違うことを根に持っているようだ。 エヴァの特徴である無意味なペダンティズムが本作においては抑えられていたこと、俺は好感を持った。冬月は明解な言葉で諸々の事情をシンジと観客に解説している。けして説明臭くはない。コールドスリープなりなんなりで事情を知らない者に対する、虚仮威しも誤魔化しもない、わかりやすさを旨とした簡潔な説明。これは従来のハッタリエヴァにはなかった演出で、つまりもうエヴァにハッタリは必要ないという作り手の自信のあらわれとも言えるのではないだろうか。 ネルフ施設の維持に人手が要るはず、おかしい、という批判はさてどうなんだろう。かつて栄華を誇った国連特務施設は見事に寂れているし、また、二千何十年だかの科学技術力は無人の基幹機能維持を可能にしている、とか解釈してやってもいいのじゃないか。みんなエヴァに厳しすぎだよ。 それはもちろん実はみなのエヴァへの愛、期待、その証しでもある。 廃墟化した施設のヴォールトばたに建つあの乞食小屋。あの鮮烈なヴィジュアルにみんな唸らないのだろうか? あれですべてを許す気になれないのだろうか? そしてなぜか律儀に公団の表札をひっぺがしてそこにまた表札として置いているブラック綾波レイ。もう悲惨なんだかギャグなんだかわけわからない感で興奮したりしないのだろうか
 日本の“進歩的文化人”たちがこぞって反安保闘争に参加するなか、宮本は明らかに彼らと一線を画していた。「思想の科学」(昭和三十九年五月号)が学生運動についてのアンケートをとったとき、宮本は、私は抵抗のエネルギーを否定するものではない、と前置きして、次のように述べている。 〈いろいろの闘争の行なわれた土地を時たま訪れることがあるが、そこに残された傷跡は深い。そうした事に対しての責任をとろうとする者は少ない。…〉 前出の網野善彦は、温和な宮本が、領主による農奴支配に力点を置いて日本の中世、近世をとらえようとする石母田正の史観をこっぴどく批判しているのを聞いて、ひどく驚かされたことがあった。宮本はあくまで反体制の立脚点に立ってはいたが、それを一つのイデオロギーや党派性に収斂させようとする動きには敢然と歯向かった。 『旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三』 佐野眞一、一九九六年。

クイックニングの感想 2

「次回予告」で語られた内容全部すっ飛ばし演出が凄い。さすが。  セカンドインパクト後の世界すら「核戦争後のディストピアに成立した悪夢のような臨戦国家体制」だったのに、今回はその度合いが更に進行。崩壊した世界の人類最終戦争。イアンギランバンドのジャケット感。  ミサトからはエリート公務員の驕り、調子乗りの空気も失せ、情愛のかけらもない司令官ぶりのみが一層突出、固着。  アーガマならぬブッダ。宗教イクスプロイテーションムービーというのは一ジャンルとして定着しておりますが、まさかその流行りをエヴァが取り込むとは。 (追記:これ俺の聴き間違い、勘違いで、ブッダならぬ「ブンダー」が正解のようです。たぶんドイツ語の wunder、英語の wonder。驚異。奇跡。  組織名ヴィレ Wille と合わせれば意思の奇跡、となりましょうか。)  たぶん同じキングレコードで音源的には問題ないのでしょう。あったとしてもおとなの手続きを踏んで使えるようにするでしょう。感無量だったな。大笑いで感激で感涙。  みんな「そうか、それで再放送」って思っただろう。偶然だと思うけど。来月アタマあたりかな。  まさか超弩級巨大戦艦で来るとは。自分の得意な持ちネタで来るとは。当然かつ意外な大ネタ。  カオルくん回だから当然今回は特定女子向けなのだが、まさかの展開に少年のメカ魂も十分に満たされたはずである。  永遠の14歳。「エヴァの呪い」は作中の彼らのみならず、14年たってもいまだエヴァに呪縛されている俺たちの有りようを指していることはいうまでもない。  さて、ここで面白いのが、その自覚があるかないかによって生まれる作品評価の差である。  この映画のシンジくんに「ヘタレ」の悪罵を投げつける向きもいるらしい。  ぼくちんおとなだもん、シンジってヘタレ、情けねー奴、という評価を下せるのは、年齢のせいかあるいは境遇の許すゆえか、自身の万能感を疑う契機を持たずいまに至る幸福な御仁と推察できる。そして、「シンジは俺だ。俺自身の姿だ。いつまでたっても何をやっても子どものまま。よかれと思ってやったことも全部裏目に出て。やってきたことは全部無駄。なにひとつ成し遂げることができなかった」と苦い無力感でシンジの境遇に共感できるのは、おそらく現実に直面し、現実に傷つく契機を一

映画に付随する2、3の事柄

錦糸町のトーホーシネマズ行ったんだけどさ。 ぷらっと行って「エヴァ見れます?」って聞いたら席とれてさ。 ああ良かったと思ってその席行ってみたらさ。 俺の席の両側がデブでさ。両方共メガサイズのポップコーンとコーラ、へんてこなトレーに載っけててさ。 デブ女もデブ男もポリポリもぐもぐポリポリもぐもぐ。 「巨神兵東京に~おらさも一旗上げっぺや」の最中もステレオで、俺の視野の両端で手が忙しくデブの口にものを運んでるわけさ。 ステレオで臭いわけさ。バターの濃厚な匂いがさ。 デブ男はトレーナーでさ。「部屋着のまま上着引っ掛けて来ました」状態でさ。でも鼻の曲がる異臭はしなかったから助かったけどさ。 何しに来たんだ? 食事に来たのか? 腹減ってんのか? なんですかあれですか。2時間カロリー補給しないと脳がダウンしちゃうんですか。全電源喪失ですか。映画の中身アタマに入らなくなるんですか。 この状態が続くようなら席を変わろう(端とか前のほうはあいてた。上映五日目で七分の入り)と決意を固めたが、エヴァスタートと共にふたりとも動きを止めてくれた。 あれか、俺は感謝すべきなのか? もちろん間違ってるのは俺のほうだ。映画館の経営は食い物、物販のおかげで成り立ってる。ふたりのほうが「正しい客」なのである。そして映画観に行くのにダイエットもドレスコードも必要ない。 しかし、十年間映画館から遠のいていた自分に対する理解もまた深まったのである。映画は、人気映画は、観たい映画は、映画館で観るもんじゃない。正しいぞ、俺。それでいいんだぞ、俺。 「東京に」、ちょっと長くなってた感。エヴァの前には霞む。どうでもいい。圧倒的。 よくあんな量のポップコーンひとりで食えるな。袋菓子3つ分くらいはあるぞ、あれ。

クイックニングの感想 1

 俺はツイッターで24人しかフォローしていないのだけど、それでも公開から僅か3日で明らかにネタバレと思われる重要情報が容赦なく目に瞬時に飛び込んでくる。防ぎようがない。これはもう「観る前に中身が全部わかっちゃう」事態を避けるため一刻も早くモノホンを観に行かざるを得ない。せめて一週間くらいは経ってからぎゅう詰めでない状態で、と思っていたがツイッター時代はそういうのんびり生活を許してくれない。  24人フォローの俺ですらそうなのだから、千人とか八千人フォローとかのひとって、本篇はおろか制作裏話まで知悉することを余儀なくされているのではないだろうか。  大傑作でしょう。  序、破、Qと全部傑作で、しかも一作ごとにより良くなっている。当たり前っちゃあ当たり前だけど、そうはならないのがシリーズものの通例なのだからやはりすごいことだ。  鉄。メット。LCLは? 青。圧倒的な青。ブッダ。版権。キングレコード。キングはやっぱりキングレコードから? 目が覚めたら戦争犯罪人。原子力村。兵士。技術者。科学者。  神殺し。神は覚醒初號機を意味する?  14年たっても14歳。永遠の14歳。永遠の中学2年生。  乞食小屋の美少女。表札。ブラック綾波レイ。十字架。回転する別の地球。 「少年! 将棋はさせるか!」。出色のフィーチャリング冬月。  何事か吹き込まれ利用される人生。  首輪。付け直す必然性はゼロだが?  老人たち。「予言を成就させる」という転倒した思考。カルト。  生き残ったネルフ。完全無謬、千手先まで読める軍師ゲンドウ。  そら無気力なりますわ。ひとつも悪くない碇シンジ君。 「つづく」の文字。シン=新=真=シンちゃん=sin(罪)。末尾に見えるのは「1」?  のれんに腕押し、糠に釘、という言葉を二時間の映画にするとこういうものになるのだと思う。  言葉にすればそうなるけど、しかしこの内容の充実度はどういうことだろう。しかしあらすじを言葉にまとめればこうなってしまうのだ。どういう映画なんだ。  綾波を救いたいというシンジの願いも、いや、遡ってヤシマ作戦すらも、すべてが無駄。すべてが徒労。いろんなひとのいろんな頑張りが全部ゴミ箱行き。そして綾波も救えていない。目の前にいるのはアダムの容れ物とか呼ばれる乞
 宮本はあるとき、農業指導にたずねていった北河内郡の被差別部落の区長からこんな話を聞き、いいしれぬ衝撃を受けた。縁側に腰をおろし、戦況について雑談をしていたときだった。区長は突然、こういった。 「私たちはね、本当はこの戦争は日本が勝ってもアメリカが勝ってもどっちでもいいと思っているんです。日本がおさめようが、アメリカがおさめようが、下積みであることにかわりはないのですから」  宮本は敗戦を説き回ってはいたが、アメリカに占領されてもいい、と公言する日本人に出会ったのはこれがはじめてだった。  宮本は自分のなかで区長の言葉を何度も反芻し、これはこの人一人の問題ではない、日本全国には何百万、あるいは何千万というほど下積みの生活を強いられ、自分たちの意志でないことのために働き、しかも報われることのない人々がいるのだとあらためて思った。 『旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三』 佐野眞一、1996年。

009 RE:CYBORG

 錦糸町の北口徒歩5分のとこにそんな施設が出来てたなんて全然知らなかった。駅前の楽天地じゃなくて東宝シネマズはそのなんとかいう巨大商業モールにあるのでした。  映画館久しぶりだな。十年ぶりくらいかな。最後に観たのたぶんマトレボだな。  ぷらっと行って当日券買おうとしたら2時からの回は3D上映、通常上映は4時からとか言われて、2時間時間つぶすのもやだからいやいや3D観たわ。当日券1800円プラス3Dメガネ代400円、合計2200円。こりゃ大変だわ。映画、一大レジャーだわ。映画一本観るの、一大決心だわ。そりゃみんな行かなくなるわ。俺も十年観ないはずだわ。業界、自分で自分の首絞めてるわ。自業自得だわ。ザマーミロだわ。  これが更にデートなんてことになったらメシ代(千円)プラスお茶代(300円)おごり(×2)で7000円。そら男子草食化しますわ。彼女を持つ、なんて、車を持つ同様維持費かかり過ぎますわ。  映画は結構面白かった。  以下、「009 RE:CYBORG」の感想です。 http://009.ph9.jp/  うん、結構面白かった。未完の天使篇(石森先生っていまだご存命中なのかなあ。調べりゃわかっけどいいや知らなくて)に対するこれが神山健治監督の回答(RE:)なわけだ。うん。結構良かったんじゃないかなあ。  説明臭さ全開の大人バー会話に「ああもうだめだ駄作だ2200円プラス交通費損した」と絶望しかかったけど、あとはもう映像、作画、話の面白さの力でグイグイ見せてくれた。キャバ嬢寸前だけど003フランソワーズモレシャン(なんかそんなような名前だよね確か。いいやどうでも)エロさ全開で登場。もうこれでつかみはオッケーよ。  神山という人はオマージュが上手だよね。デパルマのようなオマージュのためのオマージュではなく、ちゃんと見せたい話がまずあっての上で、じゃあそれを見せる上で既存にいいブロックが、部品があったなら遠慮なくそれいただき、というやり方。これは盗用ではなく、「いろんな映画をよく見て勉強している」というふうに理解してあげていいのだと思う。マトリックスでウォシャウスキー兄弟が見せたやり方。時代直近のクールな文法を遠慮なく借用する。  この哲学、演出面においてだけでなくお話の構築においても遺憾なく発揮されている。すなわち軍事戦略における

なかにし礼

きのうの昼前のテレ朝ニュース番組。 「この無罪判決を受けてですねえ、いままで小沢一郎を犯罪者扱いしてきた……」 当然メディアとかそういう単語が続いて出るのかと思ったら…… 「民主党の人たちはね、自分たちの振る舞いをちゃんと検証して……」 文言は正確でないかもしれないが大略そんなようなことを言ってた。それも3秒5秒言葉をつまらせながら。 テレ朝アナウンサーたちは雁首揃えて反応しないよう、老人のしゃべり終えるのをじっと我慢し、話終わったなと見るや次の話題に強制的に移行した。 空気のように扱うなら最初からこういう死に損ない(Die Hard)入れるなよ、レギュラーに!

東電事件再審 マイナリさんに無罪判決

判決の言い渡しは午前10時半から始まり、東京高裁の小川正持裁判長は冒頭でマイナリさんに無罪を言い渡しました。 東電事件再審 マイナリさんに無罪判決 NHKニュース 11月7日 10時43分 「再審ってこれありえないと思いますけどね」 「もう間違いなく犯人であると自信持ってますから」 警視庁元捜査一課長平田冨峰(フホー)の発言 on 120608 クローズアップ現代 マイナリさんは、支援者を通じてみずから日本語で書いたコメントを出しました。 この中では「うれしいけれどくやしいきもちもあります」と無罪判決に対する感想を記しています。みずから書いたコメントでは、警察と検察、それに裁判所に対して「どうして私が15年かんもくるしまなければならなかったのか、よくかんがえてわるいところをなおして下さい。無実のものがけいむしょに入れられるのは私でさいごにして下さい」と訴えています。 マイナリさん 悔しさも  NHKニュース 11月7日 13時58分 ゴビンダ・プラサド・マイナリさんの再審無罪判決を受け、東京高検の青沼隆之次席検事は7日、取材に対し、「真相解明がなされていない。冤罪(えんざい)と言うのは時期尚早だ」と述べ、マイナリさんへの直接の謝罪は「現段階では考えていない」とした。  判決直後の上訴権放棄については、「結果的に15年間の長きにわたって拘束した重みがある。不安定な地位はあまりにも酷だ」と説明。一審無罪への控訴は不当だったとする弁護側の訴えには、「当時の証拠関係では間違いではなかった」と反論した。  別の検察幹部は「真犯人を逮捕して起訴し、マイナリさんは冤罪だと言えればいいのだが」と語り、今後の再捜査は困難との見通しを示した。 「冤罪」と認めず=直接謝罪も否定―再審無罪に東京高検  時事通信  11月7日(水)20時22分配信   無罪判決を出した裁判所に対し再勾留請求を出すこと自体、自家撞着であり、ひいては法の自殺行為ともなりかねない。こんな手口がもしまかり通るならば、再勾留請求を連発することによって、被告を半永久的に拘置所内に収監しておくことも可能となる。  ここで注目すべきことは、前の判断と後の判断を下した延べ六人の裁判官の中に、たった一人だけ同一の人物がいたことである。わずか一ヶ月足らずのうちに全く正反対の決定を下し

EVA最新13巻 特装版

 完全予約注文とか言ってなかったっけか? そういう商品はまた別にあるのか?  きのう本屋さんに平積みになってたのでなにげに買った。多少高くてもいいや、特装版なんだから、とか思って値段も見ずにレジに差し出してびっくり。  飛び出すおっぱいカード、ポストカード、扉絵コレクション。おまけてんこ盛りなのにこの値段(850円+税)はすごいよねえ。コスパ高すぎ。  アクリル彩色かなあ。描き下ろしポストカードが素晴らしい。  扉絵で振り返ると、最初から上手いと思ってた貞本義行が実はそんなでもなかったことがわかる。それがいまに至るまで着実に上手になっていく過程が見えて面白い。顔も絵柄も端正になっていく。いまだ伸びざかりの作家である。  クイックニングが公開されようというときに「まごころを君に」のコミカライズに黙々と従事するのはなかなか絵師としてつらいものがあると思う。こんな仕事に意味あんの? という疑問に圧し潰されてもおかしくない。  しかし、貞本義行直筆の再構築と、貞本義行の碇シンジ(庵野秀明のそれとは明らかに性向が異なる)は確実に望まれているのであり、描いて出せば必ず売れるという事態はやはり絵師にとっての幸福でないはずがない。エヴァに関わってしまった天才絵師の、背負わざるをえない宿命である。 箱が非光沢紙なのでまた発色がすばらしい。

スターウォーズ再始動

プリクエルの頃「実はスターウォーズって最初から六話構成で構想されてたんだぜ。みんな知らなかっただろう」みたいなクソ記事をなんかの雑誌で見て「ええ?」と思ったことがある。全九部作というのがマニアならずとも基礎教養だと思っていたから、なにほざいてんだこの馬鹿、と思った。 きのうディズニーに権利を渡し789と作られることになった。ルーカスがやるより面白いものになるんじゃないだろうか。 十年くらい前かなあ。テレビ点けたらなんか難病の人(異常な太り方をした人。象皮病とか言うの?)が映ってて、そんときうちのテレビは副音声の方になってて海外ドキュメンタリーらしきその番組の原語(英語)のほうでしゃべってて、「ああ、大変な病気のひとなんだな。たいへんだな」とか思ってボーっと見てたんだけど、なんかスターウォーズがどーのこーのとか言ってるみたいだし、着てるものがなんかジョージルーカスみたい(例のネルシャツ)だし、なんかちょっとジョージルーカスに似てるし、とか思ってたらほんとにジョージルーカスなのであった。 難病のひとのドキュメンタリー、じゃなくて、スターウォーズのドキュメンタリーなのであった。 きのうのディズニーとの調印式ではすっかり普通の体型に戻ってたけど、首の下だけやっぱジャバザハットみたいになったままだった。あの劇太りはいったいなんだったのだろう。食い過ぎでしょうか。 プリクエル云々に付言すると、あれは「ギャグ」だったのだと思う。古色蒼然とした壮麗な音楽が鳴り響く中「第4話 新たなる希望」、そしてダーッと流れる「これまでのあらすじ」。気合い入れてやってきたSFマニアたちよりも、ふらっといつもどおり映画館に暇つぶしに来た高齢者のほうがすぐにわかる。「ああ、懐かしいねえ」と。連続冒険活劇、テレビ普及以前の、週替りに上映されていたプログラムピクチャーへのオマージュだと。わかってもらった時点でこのギャグはもう役目を終えている。ほんとに3作目だの5作目だのがつくられる必要は全くない。全9部作というのもそのギャグ、見立てを楽しむための裏設定以上の意味を持たない。 ファンの熱い声援に応えて続編が作られてしまったことは大惨事に終わったと俺は思う。ジョージルーカスという才能が評価され彼の思うとおりにフィルムが作られた途端、露呈したのは彼のティムバートンのそれに匹敵する過剰な
 この文面にもまた冤罪「運動」独特の匂いが付着していると思った。私はゴビンダの無実を疑う者ではない。しかし、だからといってゴビンダがこの手紙にあるような家族思いなだけの人間だとも、清廉潔白な人間だとも思わない。ゴビンダが泰子以外の売春婦を殺害現場となった喜寿荘一〇一号室に連れ込んだことも、埼玉県西川口のストリップ劇場の舞台にあがりこみ、ストリッパーとセックスに及んだ人間だということも、私は知っている。そんな人間なのだから、泰子を殺したのはゴビンダに違いない、という短絡的な発想をとる人もなかにはいるだろう。しかし、私はそうは考えない。彼が自分の破廉恥な行為を法廷で自ら告白したことに、むしろ私はゴビンダの「真実」を感じる。 『東電OL症候群』 佐野眞一、二〇〇一年。

再審が東京高等裁判所で

検察は、無罪を求める異例の意見を述べました。 審理は30分ほどで終わり、来月7日に無罪の判決が言い渡されて確定することになりました。 …警視庁は、真犯人の特定に向けて再捜査する方針を固めました。 東電社員殺害事件再審 検察“マイナリさん無罪に” 10月29日 10時52分  http://nhk.jp/N44I5UKp 「再審ってこれありえないと思いますけどね」 「もう間違いなく犯人であると自信持ってますから」 警視庁元捜査一課長平田冨峰(フホー)の発言 on 120608クローズアップ現代   ーー傍聴席を見てください。あなたを裁判所まで送ってくれた警察官はそのなかにいますか。  丸井が小柄な体をめぐらして後をふり返り、「はい」と答えると、検察側から「異議あり」の鋭い声がとんだ。傍聴席の最後尾に座っていた警察官とおぼしき三人の男が、頬をポッと赤らめ、バツの悪そうな顔をした。  ーー警察官から法廷に立つ前、なにかいわれたか。 「憶えていないことは憶えていないといえばいい、と言われました」  私はあいた口がふさがらなかった。警察官の送り迎えつきの証人など日本の裁判史上前代未聞のことであろう。…  家を作ることだけを生きがいにして異郷の地で働いてきたゴビンダが、ふと人肌が恋しくなることがあったとしても不思議ではない。その時魔が差したように彼の前に現れたのが、クラブなど風俗生活を遍歴した果てに、円山町に立ち、客を直引きするほど転落した東電OLの渡辺泰子だった。  私は安い金でセックスのできる泰子と、一度の情交をしたゴビンダを、責める気持ちにはなれなかった。正直に言えば、泰子とセックスしたゴビンダに急に親近感さえ感じ、むしろ心が安堵しないでもなかった。  それにしても、と思う。警察がゴビンダを最悪では死刑もありうる強盗殺人の真犯人と見て逮捕したのは、泰子とたった一度セックスをしたということが、たぶん最大の心証となっている。…  予想していたことではあったが、トップリースは案の定、もぬけの殻だった。ドアには鍵がかかり、真っ暗な部屋の中には机と椅子が放置されていた。わたしがトップリースについて書いた「新潮45」の平成十年二月号が発売された同年の一月中旬直後、たぶん警察の通告で夜逃げ同然にして店をたたんだに違いない。私はガランとし

証言記録 東日本大震災

明日へ-支えあおう- 証言記録 東日本大震災第10回「岩手県宮古市」 岩手県の沿岸を走る三陸鉄道。大震災の津波で線路や駅舎が流された。しかし、社員総出で復旧にあたり、わずか9日間で運行再開を果たす。震災と闘った鉄道マンの証言記録。 http://nhk.jp/H744H8s3 うーん、面白い! 面白いっつっちゃいけない種類の番組なんだけど、面白いとしか言いようがないんだからしょうがない。 いまNHKで、テレビの中で、いちばん面白い番組なんじゃないだろうか。 時系列で淡々と事実が証言をブロックに叙述されていくだけ。そのギミックのなさが逆にいいんだと思う。 世の中の番組が「薄い素材をバカタレントのおしゃべりと感動を強要する音楽、過剰演出で盛り上げる」やり方でできているから、逆にこういう芸のない素朴な作り方の番組が活きて見えるのだと思う。 災害に見舞われた普通の人たちが自分の頭で必死に名案を見いだし協力して難局を克服していく姿は毎回リアルダイハードを見ている思いがする。
うーん。そーなんだよなー。中森氏の指摘のおかげでもやもやっとしたものに補助線が引けた。それまで知らなかったのか。この機に乗じて、じゃないのか。手土産に大将の首ぶら下げて、じゃないのか。 あまり爽やかな感じがしないんだ。そのやり口に。Dirty work の印象があるんだ。 https://twitter.com/a_i_jp/status/261845251944218625 https://twitter.com/a_i_jp/status/261847752143671296

校閲。

うーん。小田嶋さんに完敗だなー。小田嶋さんは俺に、そして俺も小田嶋さんに、お互い勝負を挑んだわけではないのだけれど。  これは、思いのほか重大な話であるのかもしれない。  校閲は、滅びつつある職種だ。  紙の雑誌が衰退し、中小の出版社が校閲の専門家を雇用しておく余裕を喪失するとともに、この10年ほどの間に、わが国の出版界において、校閲の水準は驚くほど急激に下降している。 http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20121025/238594/?P=4   うーん。完敗。
…あなた方はネパールにいるのだから、地の利を生かして彼らから供述をとり、それを現在、公判が開かれている日本の裁判所に送る考えはないのか、とたずねた。そんな質問にも、 「それはアムネスティの仕事の範囲ではありません」  という、木で鼻をくくったような答しか返ってこなかった。  私は心のなかで、やれやれとつぶやいた。…  私は善意がもたらす罪というものを感じないわけにはいかなかった。  同様のことは、人権、人権といいたてるだけで、人権回復の具体的なアクションを何ひとつ起こそうとしない人権派といわれるわが国の困った人びとのグループにもあてはまる。人権と一言叫ぶだけで、本当に人権が回復し、死刑になるかもしれない恐怖からたちまち解放されるなら、何も私も好き好んでネパールくんだりまで出かけてくることもなかっただろう。 「東電の面接試験を受けたとき、うちは四大卒であっても女性は短大卒と同じに扱いますと、はっきりいわれました。うちは総合職としての採用はない、目的別採用だという説明にも、ガックリ来ました。…私が目指したのはスペシャリストでなくゼネラリストだったので、東電の採用方針はタテマエとホンネが違う、と随分迷いました。 …」 『東電OL殺人事件』 佐野眞一、2000年。
 人間は良くも悪くも「物語」がないと生きていけない動物である。昭和という時代は間違いなく大きな「物語」だった。それが終わる頃、宮﨑勤事件が起きた。これは象徴的である。  私はこの見方に従って斎藤に「殺された女の子はたまったものではありませんが、宮﨑は昭和に代わる『物語』を自分の頭のなかでつくろうとしたんじゃないでしょうか」と聞いてみた。 「いえ、逆に透明すぎる世の中だから自殺が増えているのではないですか。いまの社会は十年後の自分が見通せるでしょ。だから逆に希望が持てなくなってしまう」  意表をつく答えだった。だが彼女が言う通り、インターネットの普及などによる見通しがききすぎる世の中の到来は、逃げ場のない社会を出現させ、簡単に絶望を招く温床になっているとはいえる。  新山はこの島の人びとは普段から死のイメージトレーニングができている、だからこそ自殺を忌避するのだろうと言う。 「名前をあげていいのかな。例えばうちでもわからない病気があって、聖路加病院に紹介するケースがあるわけですよ。聖路加は八〇パーセントが個室で、大部屋は二〇パーセントしかない。  で、生活保護受給の患者さんなんですが、と言うと、それだけで断ります。もう全然クリスチャンなんかじゃない(笑)。だいいち、あの(聖路加病院理事長兼名誉院長の)日野原(重明)先生っていうのは、なかなかの商売人なんですよ(笑)。  あの病院には高級マンションが隣接しています。前総理の母親の鳩山安子さんがいたところです。病気になったら、優先的に病院の個室を提供します、というのが、あのマンションの売り文句です。でも死ねばその権利はなくなる」  腹の中では聖路加は貧乏人を相手にしない病院だと思っていても、ここまではっきりと口に出して言う医者は、会ったことがない。日野原は医学界では "聖医" とまであがめられる存在なのである。 『昭和の終わりと黄昏ニッポン』 佐野眞一、2011。
 NHK9時のニュース。情感のこもった、芝居臭い、おばはんのワイドショーしゃべりやめてほしいんスけど。  そういう安っぽい、民放くさい演出、やめて欲しいなあ。
「騙そうと思えばいくらでも騙せるような。こんなこといったら怒られちゃうけど、はっきり言って、僕の姉弟を見るような感じだった」  飯島が常人ばなれしているのは、差別と紙一重のこういう表現が何の躊躇もなく出てくるところである。一国の総理をつかまえて、知的障害者施設に入っている自分の身内を見るようだったといえるのは、飯島くらいのものである。 「私も結婚する資格がない、子を持つ資格もない男です。だけど、妹だけは絶対結婚させちゃいけなかった。私は一人で大反対したんです。世間のことが何もわからない妹にセックスの味を覚えさせたらどうなる。妹が逃げ帰ったのは、亭主の親族が妹に手を出そうとしたからです。それを聞いたとき、私はあの家に火をつけてみな殺しにし、私の姉弟も女房子どもも全員殺して、青酸カリ自殺しようと思った」  ーーそれを思いとどまらせたのは、政治家秘書というお立場だったんですか。 「いや、それより女房の顔です。女房はその話をすると、えーんって泣くんです。そのくせ、オレはふだんは、新橋あたりで仕事と称して飲んでいる。もうとんでもなく醜い男です。姉弟や田舎のことを考えると、子どもの頃からずっと叫びたいくらいの気持ちです」 『小泉政権ーー非情の歳月』 佐野眞一、2004。
高円寺。 中野。

ハシシタ

週刊朝日「ハシシタ」第1回を読んだ。橋下徹への嫌悪をのっけから隠さない叙述に「さすが佐野さん」と脱帽した。いつも人の予測の上を行くひとだ。 大変な人気者らしいが、恐ろしく暗い目をした男だな。それが第一印象だった。  橋下はテレビカメラが回るとわざとらしい作り笑いを浮かべる。だがテレビカメラが回っていないとわかると、たちまち素に戻って暗い顔になる。この男は裏に回るとどんな陰惨なことでもやるに違いない。 こう書かれた本人がいい気分になるはずもないが、このレポートが暗い目、暗い顔の理由を剔抉して彼をその牢獄から解放する魂鎮めの書とならぬ確証がどこにあろう。連載は長い目で見らるべきだ。 ツイッタータイムラインを見る分に昨晩既に週刊朝日は膝を屈してしまったようだが、同業他社がこんなおいしい企画が流れていくのを指をくわえて黙って見ているはずがない。部数倍増、ベストセラー間違いなしの鉱脈である。連載獲得に向けた水面下の暗闘はとうに始まっているだろう。 新潮社から出るか文春から出るか。単行本が楽しみである。 佐野眞一の連載ひとつ守れなかった朝日がファシズムを食い止められるはずがない、なんてこともないだろう。戦争の勃発や原爆、原発の爆発など、朝日はこれまで危うく大惨事となりかねない悲劇を修羅場からけっして逃げない現場記者の超人的活躍で未然に防いできた。これまでそうであったようにこれからも光輝ある歴史を紡いでいくに違いない。 新刊で佐野氏もそうした朝日の実績・実力を褒め称えこそすれ、「日頃偉そうなことばっか言ってやがるが肝心なときには糞の役にも立たねえ優等生の腰抜け集団」呼ばわりすることなどけっしてないだろうことは春秋の筆法をもってしても火を見るより明らかであると言わざるをえない。  オレの身元調査までするのか。橋下はそう言って、自分に刃向かう者と見るや生来の攻撃的な本性をむき出しにするかもしれない。そして、いつもの通りツイッターで口汚い言葉を連発しながら、聞き分けのない幼児のようにわめき散らすかもしれない。 いまのところ橋下氏の行動は佐野さんの予想を忠実になぞっているように見える。 本人にはどうしようもない出自で人を差別して喜ぶ下卑た快楽に狂奔してきた残忍なサディストどもが佐野眞一という怪物を前に「そ、そんな、父親の職業とか暴いていいと思ってるのか。お、思い

I/O 11月号

「フルの電脳コミック」が消滅どころか昇格という事態を見れば、「ああ、アイオーもう終わりかも」と思わざるを得ないではないか。 この死んだ絵柄と筋立ての漫画をいままで切れなかったことも、一因なんじゃないんですか? もろもろの。

画力論争

betsumaga 別冊少年マガジン 何度も言います。圧倒的に画力不足です。小さな賞や担当がつくつかないレベルは、いろんな問題を画力さえあれば凌駕します。「え?でも、絵が下手なプロ作家いっぱいいる気が」と思っている人もたくさんいるかもしれない。本当にいるかどうかもまず疑問ですが、彼らに比べても画力が低すぎるんです。 2012.10.16 18:56 twitter 別冊少年マガジン編集者のツイートをきっかけにして画力論争とか言うのがツイッターの方で巻起こっているらしい。 そっちを見る気にはならないけど、たぶん論争の前提が対立する陣営の間で異なっているのだから噛みあうはずもないだろう、と推量する。 商業誌の編集者が基礎的画力を必須要件とするのはこれ当たり前だと思う。これは編集者が意地悪で「絵は下手だけど面白い漫画家」を排除しているのではない。蛭子能収の漫画の面白さをいきなり了解する読者は通勤中に、昼休み飯の片手間に週刊少年漫画誌を読む手合いの中に存在しないからである。 この漫画は面白いのかそうでないのか、自身で判断できているのかも疑わしい。能面のような無表情で少年漫画誌を面白くもなさそうに読む日本のサラリーマン諸氏の姿ほど不気味なものはない。たぶん習慣化された常同的動作でしかないのだろう。表面的に絵が下手に見えるというだけで「なんでこんなもん載せてんだ。こっちゃカネ払ってんだぞ」と漫画の本質そっちのけの品質管理を要求する、そういうバカ相手の商売である。フィルターは採用段階でかけざるを得ない。 一方の「絵なんか関係ない、面白さがすべてだ」という読者の原理主義は全く正論だけど、その正論に従ってご飯を食べられるようには世の中できていない。いや、同人誌という形でその理想はまったく自己責任で実現できる時代になったのだから自分でそうすればいいだけで、その理想主義を商業漫画誌の編集者に「おまえもそうしろよ」と求めるのはお門違いだ。自分も漫画家も食わせるため必死に働いている立場からすれば「いいよねえ、自由人は」と鼻で嘲笑われても仕方がない。 betsumaga 別冊少年マガジン ごめん!魂も見てるんです。見たい。 RT @ ryid56 @ hanrei_7 @ betsumaga 絵が下手とか言うなや、それでも魂込めて描いてんだぞ?俺は投稿してな
土橋とし子のなんとかいう本を読んだときにものすごい違和感を感じたのだが、いまの地点から振り返るとつまり「ブラック企業礼賛」、いや、礼賛とまではいかなくともすごーく「自己責任」チックな本だったからなんだと思う。 明日の成功をエサに食えるだけの給料もろくすっぽ払われずそれでいて長時間拘束の過重労働。デザイン事務所だったっけ? そういうとこの徒弟制度を懸命に耐え土橋とし子は見事成功をつかんだのでした……っていう物語に共感できず違和感ばかりの自分に読んでる当時は「自分に根性がないからだ」なんて思っちゃってたのだが、やっぱ違うよなあ。
東電OL事件弁護側検察を批判 一方、検察は今回の鑑定結果を受けて、やり直しの裁判で、これまでの方針を見直し、無罪を求めることも検討しているということです。 やり直しの裁判で検察が無罪を求める異例の対応を取れば、マイナリさんの無罪が速やかに確定することになります。 10月11日 06時49分 「無罪を求める」じゃなくて、「間違ってました。わたしが悪うございました。頭を丸めてお遍路百遍まわります」じゃないの? とるべき態度は。氏ねとまでは言わないからさあ。
LED照明の青色光 影響調査へ Jins PC とか Zoff PC ってほんとに効果あるのかしら。あるのなら欲しいけど。もうちょっと安価に。 東電OL事件 再び別人DNA 「検察は鑑定結果を受けて、これまでの方針を見直し、無罪を求めることも検討しています。」 バッカじゃねえの!? 死ねよ!!

今日のヨドバシ

IPSパネルだというのに Acer や asus は角度によって色味が変わった。つまり視野角が狭い。LG のほうはそんなことなかった。21.5型、17,800円。エイサーは15,800円、アスースは14,800円。 Nexus 7、2台展示してた。やや人だかり。19,800円。予約受付中。すぐ持ち帰れるブツはない。 画面は他のアスースタブレット同様IPSで美しいが、web browsing に難を感じた。反応がなかったりした。ちょっと購入意欲を削がれた。 ipad の発熱に驚いた。展示機で常時点灯ということもあろうが、同環境の ipad 2 は狂的な熱さなどなかった。店員さんによるとそのことからむしろ2のほうを選ぶひともいるとのこと。 結局ガレバンを使いたいわけなので、mini よりもやっぱ標準サイズかなあ、といろいろ悩むところ。ライトニング搭載、発熱も抑えた微修正モデルが同時に出てくれると理想的なのだけれど。 駅前のデルショウルームでもIPSモニターをチェックしてみた。13,800円と安いがやはり斜めから色味が変わる。LGがやはり視野角において飛び抜けている。まったく変化しないのだから。 でもデルの光沢IPSはベゼルをなくし(たように見せ)た工夫もあいまってデザインに高級感があり、「ああ、光沢液晶ってきれいだな」と素直に思った。もちろん日常作業に使い始めた途端後悔することは目に見えているのだけれど。

「星を追う子ども」の感想

 いまから「星を追う子ども」という作品の悪口を言います。星を追う子どもという作品で涙を流した方、新海誠ファンの方は読まないほうがいいと思います。以上、配慮でした。  いやあ、ひどいね。ひどすぎるね。なんだろうこれ。  何を考えているんだろう。  もうね、10分が限界だよ。観るの。通して観るの。だからちびちびちびちび観たよ。何ヶ月もかかって。そんないやなら観なきゃいいじゃんだけど観たよ。  おそろしく長い悪口になると思うので最初にサマリーだけ、見出しだけ列挙しておく。  宮崎駿オマージュ、キャラクターデザイン、頭でっかち、5秒ごとに「はっ!」。マイケルベイ方式。音楽盛り上げ。長い。無駄に長い。新興宗教? 金どっから出てるのよ。新任の先生は特務機関員、と思ったら実はアガルタ研究者で元軍人で奥さんを蘇らせようとしているのだった! 厨二女子の妄想。  オマージュという言葉を最初に知り、かつそういう言葉で修飾することに何の意味があるのか? と初手から疑問を抱くきっかけになったのはデパルマのアンタッチャブルだった。既にポチョムキンを複数回見ていた俺にとって、デパルマが乳母車を階段に転がすことが引用行為であることは理解したが、なぜそれがこの映画のあの場面において引用されなければならないか、また、なぜそれが「オマージュ」と特別に横文字で呼称され、「な、これ、エイゼンシュテインへのオマージュなんだぜ。すごいだろう」と、それこそ敬意を強要されなければならないのかがさっぱりわからなかったのだった。それはいまでもわからない。  その愚行を更に低レベルでこれでもかこれでもかとリプレイしてくれたのが本作「星を追う子ども」である。  しかしどうなんだろう。宮崎駿、試写会招待あったんだろうか。これはさすがに本人も、惣流アスカラングレー同様「ぎぼぢわるい」とうめくしかなかったのではないだろうか。  もう最初から、5分と見続けることが苦痛になってしまったのだが、その原因は複数あって、まずはキャラクター造形、キャラクターデザインにある。  主人公の女の子、全然萌えない。頭でっかち、間抜けの小足で、なんだか体型のバランスが変なのだ。サザエさんみたい。それでいて顔だけはナウシカ、さつき、キキ。  パンチラを期待させるサービスカットが豊富だが、「こいつの見えても別に……」な気
台風17号 奄美地方の一部も暴風域に 沖縄の停電 4万7500世帯に 沖縄 台風で車の横転相次ぐ 上場企業 株式の含み益半年で39%減 米国務長官 日韓に早期の鎮静化促す スイス 脱原発へ向けた電力政策発表 100歳男性 自転車で100キロ走破 日経ソフトウェア購入。
台風17号 先島諸島これから暴風域に 東海道新幹線 トラブルで90分程度の遅れ 有効求人倍率 前月と同水準 8月の完全失業率は4.2% 消費者物価指数 4か月連続で下落 鉱工業生産 2か月連続で下落 “パレスチナを国家と認めて” いまの日本は、道徳的にもよくないから、品格とか愛国心とか武士道精神といったものを復活させようという考え方がブームになっているようです。しかし、僕はそういうことは無駄である、初めから無駄なんだと考えています。そういう復古的ないし懐古的なやり方が、このかつてない新しい社会の状態に対して通用するでしょうか。僕は、復古的な考え方は通用しないと思っています。 -----吉本隆明『真贋』、2007。
京急 約55時間半ぶりに運転再開 2人の死刑囚に死刑執行 台風 本州太平洋沿岸も波が高く 覚醒剤密売目的か イラン人逮捕 “宇宙ごみ”が衝突のおそれ 政府 イラクの医療支援を強化 「かわいい」で集中力アップも
日中外相 立場主張の一方意思疎通も 小沢氏2審 判決は11月12日に 自民党総裁選 決選投票確実な情勢 隠岐の島町議会 竹島で意見書 82歳女性が死亡 熊に襲われたか 小学生23人手当て 熱中症か NYタイムズ 求人サイト売却
尖閣 台湾漁船数十隻などが領海侵犯 台湾当局 領海侵入を確認 韓国 訓練の海上自衛隊護衛艦の入港認めず 「iPhone5」 500万台超 中国船の領海侵入に警戒続く 漁船沈没 行方不明13人の捜索続く 京浜急行 土砂に乗り上げ脱線10人重軽傷
宮城沖漁船衝突 9人救助13人捜索 中国監視船2隻が領海侵犯 医師になりすました男を逮捕 神戸 車が海に転落3人死亡 スマホアプリで交通事故減少を リビア政府“全武装組織解散” Daisy Holiday! が録れてなかった。同時進行にNHKの方は録れているのだから意味不明。windows update の影響だろうか。 Radika は安定動作していたと思ったら不意にこういうことが起こるから、「やっぱ電波のほうがいいのかな」と思ったりもする。
東日本と東北 激しい雨のおそれ 乗用車が正面衝突2人死亡 大分 パキスタン閣僚“制作者殺害に懸賞金” コシヒカリ品質は平年並み 新潟 接続水域 中国当局の船航行続く イチロー選手 本塁打含む3安打 ドイツ 世界最大のビール祭り

ジョジョとタモガミ

オスプレイ 22日も試験飛行続く 台湾の巡視船 一時接続水域に 2万人余に招待状 警察が出動 イスラエル・エジプト国境で銃撃戦 国連「平和の鐘」鳴らす式典 1億円のバイオリン 課税せず返還へ 市街地上空にスペースシャトル ジョジョリオン第三巻面白かったなあ。なんか大震災直後の仙台市、から物語始まってるみたいだな。すごい同時進行。虚実ヒニク。1巻も買っちゃうだろうな、自分。 連載も月刊誌のようだし、いいんじゃないでしょうか。いままでがむしろおかしかったんだ。あのレベルの漫画を週刊連載でやってたなんて、常人の技じゃない。よく発狂も蒸発もせず続いてきたもんだ。 本篇も「挿画」も、相変わらず絵のレベルが高い。それでストーリーテリングの技術も第一級なのだから荒木飛呂彦というひとはほんとうに凄い。どんなひとなんだろう。ユリイカ買えばよかった。 なんかラティーノというかチカーノというか、ラテン系の唇、彫りの深さ、顔の濃さ、クドさが好きなんだな、荒木飛呂彦は。 絵上手いんだけどときに女の子が角度によってひどく不細工になる瞬間があるのが不思議。 人体のデッサンも歪む、狂うということを忌避するところがない。目の見えない女の子、「体が生まれつき曲がってるひと?」と誤解する瞬間がいくつもあった。 人権救済法案が閣議決定されました。弱者が権力を握ろうとしています。弱者救済が行き過ぎると社会はどんどん駄目になります。国を作ってきたのは時の権力者と金持ちです。言葉は悪いが貧乏人は御すそ分けに預かって生きてきたのです。「貧乏人は麦を食え」。これは池田総理が国会で言った言葉です。 https://twitter.com/toshio_tamogami/status/248566605762658305 タモガミって「ほんもの」だな。 この有能な指揮官のもとで「金持ちと権力者のために俺は粉骨砕身この身を捧げよう。娘も献上しよう。日本に必要なのは貴族の皆様の幸せであって、俺の人生なんて、俺の家族なんて、その踏み台ぐらいがちょうどいいんです」と心底思う自衛官、警官、勤労者がいればそれはそれでおめでたいな。勝手にやってくれ。戦争には負けるしいくさなくとも日本国は自壊するだろう。
オスプレイ試験飛行 2機が基地戻る iPhone5 国内でも発売 大阪 iPhone33台盗難 国内携帯 高速通信「LTE」出そろう 京都で大学職員死亡 殺人で捜査 抗議デモ沈静化で広告を放送へ ルーブル美術館 イスラム展示室開設 店頭で見つけたのでジョジョリオン第三巻なにげに購入。 400円。安い。 エンタテイメント商品としてコスパ高すぎ、デフレ進みすぎ。スタバで15分面白くもなくボーっとしてるだけで300円取られるのに。 スティールボールランもいつの間にか終わってるみたいだし(1頁たりとも読んだことなし)もうジョジョの全貌がどういうことになってるのかまったく知らない。浦島次郎である。 丹下典膳、録画したきりじゃ絶対観ないから放送を観る。 やっぱいいなあ。永遠だな。美男美女の物語は。 ともさかりえの顔の変形にちょっと驚いた。 「東京駅映像」(プロジェクションマッピング)で確信。どうやらオリンピックの開閉会式だけじゃない。ニュースキャスターって映像パフォーマンスの実況が本質的にたぶん苦手なのだ。「ひとが歩いてますねえ」。見たまんまをアホの子のように繰り返すしかない大惨事。頭悪くないはずなのに。 事件、災害報道であれば見たままの実況は有効だけれど、それをアートでやられてしまうと困るんだ。意味が過剰に、うるさくなってしまう。 舞台の場数を踏んでいる久米宏ならいい感じに対応できるのだろうが。ニュースキャスターにはなれても久米宏にはなれない。唯一無二の偉大な才能であった。

中国事情をちゃんと知ってるひとの分析

デモ自体が公務員を動員した官製であった、という情報がある。クリスタルナハトを公許したナチスのやり方を中国共産党(を自称する体制)が踏襲している。 その欺瞞を現地でIT機器を駆使して検証する動きもあるのだから頼もしい。自浄作用が彼の地にないわけじゃない。中国、という単一人格は存在しないのである。 西端真矢さんのブログがすばらしい。中国の政治、社会状況の正確な把握とその分析は日本から想像でもの申してる俺たちから3頭地も4頭地も飛び抜けている。 中国・反日デモ暴徒化の背景と、日中関係の今後~~最も基礎から解説! "私が色々な日本人の方と話していて思うのは、多くの日本人の皆さんは、中国共産党はびしっと一枚岩で一致団結していると思っていらっしゃる。 また、現在の共産党のトップ=総書記であり、したがって国家のトップ(=中国ではその地位を「国家主席」と呼びます)でもある胡錦濤氏が、絶対的な権力を持って党を統率していると思っていらっしゃる。この二つは共に誤解です。" "「ほら、B派はかつて我が国を侵略した日本に、こんなに媚を売っている。あんなやつらに国の舵取りをする資格はない!」 と攻撃の材料にするのです。実際、ここを突かれて(これだけが原因ではありませんが)転落した総書記が過去に存在します。1987年の胡耀邦総書記のケースです。" "実際、様々な企業や商店に市当局から動員が掛けられ、集合地点で「うちの職場はちゃんとデモをやりました」という証明のために記帳。そしてぐるっと所定の場所をデモ行進。中には終わるとお弁当がもらえる市さえあるとの情報を、私はTwitterで写真付きで見ました。そして市から用意された帰りのバスに乗って、解散。" "強烈な所得格差の犠牲者となった低賃金労働者は、社会への大きな怒りを心の内側にため込んでいます。残念ながらそういった人々の教育水準は高くなく(それは決して彼らのせいではありません)、義務教育で教えられた通りの鬼畜日本人のイメージを持ち続けている。" "大体において、愛国だの日本の素晴らしさは云々かんぬんだのと声高に叫ぶ日本人ほど、和食を食べる以外何一つ自国の文化を知らず失笑もののことが多い" "例えば

I/Oが……!

中国 89都市で反日デモ 中国監視船 接続水域出はいり繰り返す 日中の大学参加のイベント延期 着工済み原発 建設継続を容認 伊藤忠「ドール」の事業買収発表 ロムニー氏“現職支持者は考慮しない” 「そのボタンは押しちゃ駄目なんだよ」と親からきつく言われているのに、多動な子供が押しちゃった感じかな。 「大変なことになる」という丹羽大使の警告はまったく正しかったわけだ。現場監督の声はよく聴いておくものである。 『I/O』10月号購入。 なんと「くわ漫」最終回! アイオーの三本柱、匿名雑談会、かおもじくん、くわ漫。その三強の一角が崩れてしまった。 それどころじゃない。ページ数160頁が128頁に。2割減。値段は650円で据え置き。 ついに来るべき時が来たか。先般の引越しもおそらくは家賃軽減のためだろう。 広告出稿はわずか2頁、あとは自社広告ばかり。いままで続いてきたことのほうが奇跡なのだ。広告だらけの雑誌がいきなり、の御時世なのだから。
九州北部・山口 高潮に警戒 熊本市 848世帯に避難指示 長崎市 高潮で床上浸水被害 下関・宇部・山陽小野田市に避難勧告 台風 空の便38便が欠航 反米デモ 欧州でも各地に拡大 ベルリンフィル 相馬支援の演奏会 電車の窓から虹が見えた。
台風16号北上 厳重警戒を 沖縄 強風でけが人・自主避難も 沖縄 高潮で冠水・浸水の被害 台風 沖縄や鹿児島で停電相次ぐ 米領事館襲撃 テロ組織が声明 TPP 速やかな交渉妥結確認 米国防長官 アジア歴訪に出発 いざとなったらお父さん(United States of America)が助けてくれる、殴ってくれる、という心算が、少年たちを増長させているのだらうか。 「自分でやれ」とお父さんから突き放された時ようやく目が覚め、パニック障害に陥るのだらうか。
呼吸困難がまた。息を吸いきれない。一週間ほど。寝る前が特につらい。寝られない。 脱水症状や湿度と関係がありそう。
台風16号 沖縄地方に接近へ 台風接近で沖縄便の欠航相次ぐ 北京 日本大使館前で激しい抗議 国連 中国の領海基線を受理 米政府 動画サイトに“可否再検討を” 東京 世界3番目に物価高い 東電が不動産業者へ賠償説明会 茨城 イスラム圏の反米デモで大使館員ら死亡。 中国で日本人に対し暴行。ジャスコで略奪。 厨二クリスチャン、厨二右翼は事態の推移に驚愕、青くなって遁走準備。 尻拭いするのはいつも大人。
中国当局船 尖閣諸島沖の領海に侵入 自民党総裁選告示 5人が立候補 景気判断 2か月連続下方修正 風評被害と悪質商法の対策強化へ 米国防長官 日本など歴訪へ IAEA イラン核問題解決へ決議案 大相撲 大関・琴欧洲が休場 千葉・茨城で震度4の地震 9 月14日 2時51分 14日午前2時22分ごろ、茨城県と千葉県で震度4の揺れを観測する地震がありました。 この地震による津波の心配はありません。 兵器マニア・軍事ヲタからすると、ニワカ右翼・自宅ファシストの威勢のいい戦略など自分が厨二時代とうに克服、通過している地点であるからもう恥ずかしくって見てらんない、ということになるのだろう。
刃物持ってバス乗車の男 身柄を確保 林氏 自民総裁選への立候補を表明 東電 自治体に初の損害賠償支払い アップル iPhone5発表 発表のあとはいつも「え、こんなもん?」という失望感、喪失感にさいなまれる。 ipad mini、出なかったなー。出たら買お思てたのに。 Nexus 7、いつ売んのかなー。 電子ペーパーのキンドル、いつよ。つーか、ぽんにちサービス開始、いつよ。近日近日って。もうふたつきじゃん。
北海道で非常に激しい雨に警戒 琴奨菊と把瑠都の2大関休場 ホテルで異臭 廊下に現金散乱 山陽道トンネルで9台事故 イスタンブールで自爆テロか パキスタンで工場火災相次ぐ ポルトガル 赤字削減先延ばし きのうニュースステーションで石原のぶてるがなんか言ったらしい。ナマポ切るとか尊厳死で支出削減とか。 親の育て方が良かったんだろう。
尖閣諸島を国有化 核のゴミ 処分計画見直し提言 原子力規制委 19日発足決定 震災1年半 不明者の捜索続く 町長と職員犠牲の旧役場前で “維新”参加で4人離党届提出 閣僚から松下金融相死去悼む声 お年寄りってパン好きだなあ。トレーに山のように載っけてる。

actaがどうのこうの

民主代表選 立候補届け出始まる 北日本で雷伴い激しい雨の見込み 4~6月GDPの改定値 下方修正 7月の経常収支 黒字幅が縮小 ロンドンパラリンピック閉幕 イチロー選手 2試合連続タイムリーヒット 松下郵政民営化・金融相死亡 自殺か 谷垣氏“断腸の思い”で断念か Acta反対、とかいう文言をちょろちょろネットで散見するようになっていたが、この記事で「あんまり筋のいいひとたちの反対運動ではないのかな」という印象を受けた。 http://www.labornetjp.org/news/2012/1347209282023JohnnyH 通りすがりの秋葉原の若者が趣旨に共鳴して反アクタ闘争に立ち上がったんだとよ! ひっどいねこれ。なんというかお里が知れるというか。 レイバーネットとかいうのが何者か知らないけど、まあ貧乏人の苦境につけこんで勢力拡大を図る武装革命党派の偽装オモテ看板ってとこだろう。 不況の風で順境のはずなのに(つまり不況になると好況になるひとたちがいる)こんなゴミプロパガンダ書く手合いしかリクルートできないんだから、よほどの間抜け弱小勢力なんだろうなあ。 なんだよ、「ジェラック薬品」って。 おっさんって、よく横文字を手前勝手に言い間違えること多いから(んでなんど訂正しても直らない。「ジェラックじゃないの、おとうさん。ジェネリック、ジェネリック!」「ああ、わかった。……ジェラシック薬品!」「違ーう!」)、おっさんなんだろうなあ、これ書いたの。 アクタ。エートス。フリーター。ニート。IT革命。ロハス。横文字ってだけで恐れたり反発したりありがたがったり連呼したり。これはたぶん政治とか思想の問題じゃなくて、脳科学、認知理論、文化人類学、行動心理学が解明してくれる現象なんだろうなあ。
東京駅と羽田・成田直通鉄道調査へ セブンーイレブン 四国に初進出へ 仏富豪がベルギー国籍申請 シリア アレッポ巡り攻防続く エジプト 過激派へ軍事作戦 首相は年内解散考えずの見方も 千葉県警 全署に相談担当配置へ 食料品、衣料品。生活必需品がタダ同然で手に入る今日この頃。貧乏人にとってとてもありがたいことだ。 コミュニズムの理想に秘密警察もなく到達しつつある昨今。ありがたいことだ。 デフレの何が悪いのかわからない。物が安くて何が悪いのかわからない。 インフレにしてどんないいことがあるのか、なんでインフレにしたいのか、さっぱりわからない。
オスプレイ 警告の表示で緊急に着陸 イトーヨーカ堂 正社員半減へ 男性死亡 2キロ以上引きずられたか 浜松で約3000万円強奪 山の中から遺体 元従業員逮捕 陸上男子110mハードルで世界新 健さんの番組、面白かった。 ブルースリーって、健さんに憧れたんだろうなあ。 そっか。健さんの一本どっこ殴り込みなんだ。マトリックスは。 ヰーケンシャンシャイも世界の快適音楽セレクションもなんかボツボツ入ってんなあ。雷かなあ。 先週はレコーダ7分で止まっちゃってたし(どうも蒸し暑さのせいらしい。ただ暑いより、多湿のほうが排熱にはダメージの模様。人間とおんなじ)、なんでよ、わざわざ毎土曜日に限って。 これはもう「FMは見限れ。らじる一本で行け」という神の差配、指令なのであらうか。
細野氏“立候補せず”首相に伝える 田中元外相 野田氏再選を支持 概算要求締め切り 100兆円超に 谷垣総裁と石原幹事長 再会談へ 政府 予算執行の抑制を閣議決定 オバマ大統領 再選に向け強い決意 竹島で韓国軍が軍事訓練開始
広島女児監禁 大学生の自宅を捜索 児童虐待 上半期で過去最悪12人死亡 北陸で局地的に非常に激しい雨 札幌中学生自殺 手帳にいじめの記述 アップルに先手 2社スマホ新機種 十和田湖 旧陸軍機を引き揚げ アフガン 兵士数百人解雇や拘束 COP18準備会合が閉幕 自民総裁選 安倍氏と石破氏が勉強会出席 なんだ、安倍はまた「ぽんぽん痛い」とか言って辞めるつもりなのか。

藤本和也作品集1

先日9月2日初めてコミケ(コミティア101)というものに行って、そこでたまたまかねてから気になっていた作家の方にお会いすることができました。藤本和也さん。作中のへなちょこ男子に全然似てないエネルギッシュな体軀の偉丈夫、快男児。 作品集1を700円で購入。 http://gakuboukun.at.webry.info/201205/article_1.html 購入特典のポストカードがまた秀逸。コレクターズアイテム。 以下、作品のレビューです。 「限界」 これ、読んだ。初出誌『日本尻相撲狂時代1号』、持ってた。薄い小冊子だ。でも一体何の雑誌なのか(尻相撲専門誌、じゃあなかったと思う。だいたいなんだよ、尻相撲って)、他にどんな記事あったか、どこでどうして買ったのか、まったく思い出せない(タコシェかなあ)。いま自分の所有物の中にこれがあるものかどうかも確認できない。 絶対ホモの雑誌でしょ! っていう表紙だけど中身は違かった、というのだけは覚えているのだが。 ぬいぐるみと殴るとこが新規追加の2頁かなあ。 「がんばれチヨジ!」へのオマージュだと思う。 「やせこけた女」 同棲の会話感がリアル。生活を切り取っただけでちゃんと漫画になるんだ。 「古本と少女」 俺これ知ってるよ。つげ義春にまんまこういう話なかったっけ? という俺の感想は当たっていて、これは「カバー漫画」なのでした。 ビートルズのカバーがあるのだからつげ義春のカバーもあっていいよね、確かに。目からウロコ。 「夜を作る」 寺山修司とか鈴木清順の映画ってこういう感じかなあ。観たことないけど。論理的整合性よりも優先される意識の流れ。インプロヴィゼイション。 「ほんま怒られるねんで、NASAに!」「午後ティーとピッカラはあるのでしょうか」。藤本作品だから、スカした芸術映画にはならない。ネームでホッとする。 「ねこ屋のきょうだい」 本作品集中最もエロい女の子登場。セーラー服の毒婦。 タコのシーン、狂ってます。エロすぎてスキャナ転載できません。気になるひと、ぜひ入手、ご購入を。 「男を喰う」「味見する」。比喩表現を直喩にしたら一篇の漫画ができた。 「三本足の怪獣」 「特になにもない青春」感が最高。